米エネルギー会社最大手、エンロンの破たんで物騒なワシントン政界に今度は「エンロンゲート」にかかわった米政府閣僚の「うその疑惑」が再び波紋を広げている。
米時事週刊誌のニューズウィーク最新号は、エンロンが破たんする直前にエンロンのレイ会長と電話をしたエバンズ商務長官とオニール財務長官が電話通話と関連してうそを付いているとの疑惑が提起されていると報道した。
ホワイトハウスは、ブッシュ大統領とチェイニー副大統領が二人の長官からエンロンと関連して、どんな報告も受けていないとし、彼らがエンロンと接触したことがないと主張してきたが、これは事実でないことが分かったと、ニューズウィーク誌は報じた。
エバンズ長官とオニール長官は13日、それぞれテレビのトーク・ショーに出演し、自分らはエンロンとの間に2度の電話をしているが、ただこの事実を大統領に報告しなかったと釈明したためだ。
このうちエバンズ長官は、エンロンとの2度の通話の他にも、通話していたことが新たに明らかにされた。ニューズウィーク誌によると、エバンズ長官は、通商問題でロシアのモスクワを訪れていた昨年10月15日、レイ会長に直接電話を掛け、エンロンが建設したインドの発電所問題について話し合ったという。
この通話でレイ会長は、発電所の価格問題でインド側と摩擦があると話し、エバンズ長官はブッシュ大統領家門の友達で、共和党の宣伝専門家のシーグ・ロギシがインドにいるから、彼と相談してみるようにとアドバイスした、とニューズウィークは伝えた。
二人の通話は、その「時点」のため、大きな議論を巻き起こしている。その翌日の16日、エンロンが第3四半期で、6億1800万ドルの損失を被ったと発表したためだ。
エバンズ長官とレイ会長は、同日の通話でエンロンの財政危機については話していないと釈明しているが、親友の二人がインドの発電所問題に触れながら、エンロン社の財政危機を取り上げなかったというのは納得し難い、とニューズウィーク誌は指摘している。
金晟圭 kimsk@donga.com