エンロン株上場廃止 ニューヨーク証券取引所

米議会がエンロンの破たん過程に対する調査に乗り出している中で、ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）は１４日、エンロン株上場の廃止を決めた。これによって、２０００年には一時９０・５６ドルまで上ったエンロン株は紙くず同然になった。エンロンの株価は１０日、０．６７ドルまで値下がりした。

▲書類破棄の公式是認〓エンロンへの不良な会計監査で問題になっている米大手会計事務所アーサー・アンダーセンは、１５日、エンロン関係の電子メールと書類が組織的に破棄されたことを初めて認め、これを主導した投資パートナーのデビッド・ダンカン氏を解任した。

アンダーセンは、調査を通じ、ダンカン氏が証券取引委員会からエンロンの会計監査と関連した情報を出すよう頼まれた直後の去年１０月２３日に緊急会議を召集して、数千件もの書類を破棄するよう指示したことを明らかにした。

また、アンダーセンは会計監査員など関係者３人に対しても、休職という厳しい処分を出すとともに、エンロンの会計監査に当たってきたヒューストン支社の管理チームも交代させた。

▲議会調査〓アーサー・アンダーセンによる不法会計処理の調査に取り組んでいる米議会下院のエネルギー常務委員会は、エンロンの帳簿を組織的に破棄したダンカン氏を事情聴取する計画だ。委員会のある関係者は１６日、「ダンカン氏が解任される前に委員会に提出した箱六つ分のファイルや記録資料を検討している」と話した。

ポール・サベインス上院金融委員長も声明を発表し、議会の監査機関である会計監査院にエンロンの会計処理や従業員の退職年金、株式投資について調査するよう指示したと述べた。金融委員会は来月１２日、エンロン関連の聴聞会を開く予定。

▲上場廃止〓これに先立って、ＮＹＳＥはエンロン株の取り引きを停止させ、エンロン株を取り引き銘柄から取り除いた。ＮＹＳＥは、エンロンの破たん手続きが長期化する様相で、エンロンの破たん手続きの時期や結果、さらに株主への影響が不透明なため、こうした決定を出したと発表した。このような措置に対し、エンロンは異議を申し出ることはできるものの、覆される可能性はないと外電は伝えている。

金晟圭¥¥¥ kimsk@donga.com