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[社説]安正男疑惑、このまま埋もれさせるのか

[社説]安正男疑惑、このまま埋もれさせるのか

Posted January. 22, 2002 09:26,   

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安正男(アン・ジョンナム)前建設交通部長官が行方をくらました。彼がどんな人物なのか。「租税の正義」を建前に、マスコミ各社の税務調査を総指揮していた国税庁長から建設交通部長官に栄転したが、数十億ウォン台の不動産所有が明るみに出たことで疑惑が提起されると、在任1カ月足らずで退任に追い込まれた人ではないか。

長官職から追い出されるほど重大な疑惑がかけられている彼が、治療を名目に病院に隠れていたのに、今や隠密に外国に行きその行方が定かでないにもかかわらず、政府機関のどこも注目していない。関係機関が職務を怠って安氏を追跡しないのか、それとも疑惑を埋もれさせるためにそっぽを向いているのだろうか。

安氏に対する疑惑はすべての国民の関心事だ。昨年の国政監査でも△不動産投機疑惑、△実弟の事業に対する特恵疑惑、△国税庁直税局長当時の収賄疑惑、△G&Gの李容湖(イ・ヨンホ)会長系列会社の税務調査免除疑惑などが提起された。安氏はソウル江南(カンナム)の高価な土地に、「安正男家族タウン」を建設できたシードマネー(元手資金)について、「1億5000万ウォンを3年据え置きに、元金が二倍になる財形貯蓄で貯めた」としたり、「高金利商品に投資して貯めた」と発言を翻すなど、自ら財産形成過程に対して疑惑を増幅させた。野党ハンナラ党が検察捜査を促していたのもこうした脈絡からすれば当然なことだ。

治療のために外国に出ているという説があるにはあるが、安氏は昨年末の母親の葬式にも帰国しなかった。血肉の情にも顔を背けるほど、せっぱ詰まって行方をくらますほどの理由が何なのかは知らないが、道徳的にも潔い身の振り方とは言えない。

金大中(キム・デジュン)大統領は年頭記者会見で、大統領秘書官まで巻き込んだ各種の不正事件について謝罪しながら、「腐敗一掃に不退転の決心で臨む」と語った。「ゲート共和国」という批判で出るほど状況が深刻なため、国民は今度こそ大統領のことばが行動に移されることを期待している。

だが、安氏の場合、失望を隠すことはできない。大統領の腐敗との戦争宣言がキャッチフレーズに終わらないためには、政府組織に入力され行動に移されなければならない。いまでも遅くない。責任ある機関は、安氏の所在把握と疑惑解消に乗り出すべきだ。マスコミ各社の税務調査のために、すべての責任を一手に負った功労に対する配慮として目をつぶることにしたのでないならば、安氏を「忘れられた人物」になるよう放置してはいけない。租税正義を叫んでいた人が非正常な方法で富を蓄積したという「ヤヌスのような疑惑」を明らかにしない政府がどうやって腐敗一掃と清廉を主張することができるだろうか。