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[社説]こんな内閣改造なぜしたか

Posted January. 30, 2002 09:42,   

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金大中(キム・デジュン)大統領が29日に踏み切った内閣改造と大統領府(青瓦台)秘書陣の再編は、一言で言って国民の期待と現実の重要性に背く人事となった。任期1年を残して各種の「ゲート」で傷つけられた国政をいかに運営していくかという方向付けや青写真を提示できないまま、もっぱら強引に推し進めていくという意味にしか解釈できない。

汚職や不正などによって国がかつてない困難に直面している時期であるだけに、できるだけ多くの斬新な人物が入閣し、先頭に立って難局を切り抜けてほしかった。しかし、実際行われた内閣改造の内容を見ると、替えるべき人物は替っておらず、なおかつ新たに入閣した顔ぶれも専門性や斬新性に欠けている。

首相の留任が決まり、さらに政治家出身者の代わりに起用した人たちもほとんどが適任というには問題がある。とくに朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との交渉で所信に従って対応したと評価されている洪淳瑛( ホン・スンヨン)統一部長官や「ゲート」の処理において所信を守ったとされる崔慶元(チェ・ギョンウォン)法務長官の交替は納得のいかない面が確かにある。これは世論を無視して強引に押し通すという意味ではないか。

首席秘書官級以上11人のうち9人を交替した大統領府秘書陣の人事は、そのような意図をよりはっきり表している。金大統領が朴智元(パク・チウォン)前大統領政策企画首席秘書官を政策特別補佐官に、田允迵(チョン・ユンチョル)企画予算庁長官を秘書室長に起用したことは、側近による密室政治を強化し、大統領府が積極的に国政を掌握していくという意味としてとらえることができる。機会あるたびに「政治離れ」を約束していた金大統領が再び政治に積極介入しようとする意図がうかがえる。

金大統領は最近、「公平な人事」をとりわけ強調したが、その約束もきちんと守られなかった。今回の内閣改造の中核といえる統一部長官と法務部長官、そして11人の大統領首席秘書官級以上の人事の中で、前秘書室長と朴政策特補など6人が特定地域の出身になっている。

「とことんまで行ったからもうほしいままにする」という発想にもとづいた、原則も哲学もない内閣改造と言わざるを得ない。