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[人物]金雲甫、果てしなき実験精神…炎のような芸術魂

[人物]金雲甫、果てしなき実験精神…炎のような芸術魂

Posted February. 05, 2002 09:30,   

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今回の展示会には、1950年代から80年代後半までの金基昶(キム・ギチャン、雅号は雲甫(ウンボ))画伯の作品100点余りと、彼が生前使っていた筆と硯、そして「雲甫画房」と書かれた扁額など、縁りの遺品約40点が披露される。

展示会は、韓国の伝統的な絵画に現代的なテーマとテクニック、美感などをどのように結び付けていったかを観察し、同時に身体的な障害(耳が不自由だった)を乗り越えて、20世紀、韓国最高の画家となった氏の、純粋さと激しさを伴った創作意欲と、生きることへの意思を見せるのに焦点をあてた。とりわけ雲甫を、作家主義に則って見極めようと努めた。

したがって、単に時代ごとの流れではなく、テーマごとに展示される。1部「立体派(cubism)的な風俗画」、2部「イエスキリストの生涯」、3部「バボ(バカ)山水、バボ花鳥」、4部「抽象の世界」の構成に分けられたのも、こうした脈絡からだ。

1部では、1950年代の日常的な風景を独特な視覚で解体した、立体派的風俗画が展示される。「焼き栗売り」「駄菓子屋」「大麦の脱穀作業」「仮面踊り」など。花鳥、人物、山水のような馴染みの伝統素材を思いっきり切り捨てて、全く新たに対象を描写することで、当時の伝統的な画壇に大きな衝撃を巻き起こすと同時に、韓国画を一次元高いレベルに引上げた作品の数々。雲甫個人にとっては、抽象画の基礎となった作品でもある。

2部では「イエスキリストの生涯」と題する連作30点が展示される。「受胎の告知」から「復活」に至るまで、キリストの一代記をパノラマのように展開した力作だ。雲甫は1952〜53年の朝鮮戦争の最中、疎開先の群山(グンサン)でこの作品を完成させた。生前の雲甫が開いた最後の展示会で、金寿煥(キム・スファン)枢機卿がひときわ感動を覚えたとされる作品でもある。

3部の「バボ山水、バボ花鳥」は、雲甫美術の醍醐味といえる。1970年代の花鳥、風景、人物を誇張、歪曲、変形するなど、自由奔放な表現を用いて新たな実験を試みた作品である。「バボ山水」「バボ花鳥」「長生図」「蓬来仙境」「閑庭」など、その新鮮な破格と自由奔放さ、諧謔(ユーモア)、現代的な美感が引き立つ。

第4部では、60年代に現われ始めて80年代後半に至るまで持続的に試みられた雲甫の抽象画の数々を展示している。雲甫は、1963年サンパウロで開かれた、第7回サンパウロビエンナーレに「遺産のイメージ」など抽象画3点を出品した。このようにして始まった抽象に対する彼の意志は、文字抽象、棒の先につけた雑巾を用いた抽象画へと続いた。

国立現代美術館徳寿宮(トクスグン)分館のチェ・ウンジュ分館長は、「雲甫の『文字図』のような抽象画は、とりわけ雲甫の芸術的な意識世界が見事に表現された重要な作品」であると話している。

多作家として知られる雲甫は、生涯に1万5000点あまりを製作した。今回展示される作品は、そのうち100点あまりに過ぎないが、常に新しい造形の世界を追い求めていた雲甫の、作家主義精神の真骨頂を鑑賞できるだろう。

開幕式は5日午後3時。一般鑑賞は6日から。25歳以上5000ウォン、19〜24歳4000ウォン、小中高生3000ウォン。問い合わせ02—2020—1620、02—779—5310〜2。



李光杓 kplee@donga.com