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[社説]北朝鮮、またしても機会を失うことなかれ

[社説]北朝鮮、またしても機会を失うことなかれ

Posted February. 10, 2002 12:14,   

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先日朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朴吉淵(パク・ギルヨン)国連大使が「北朝鮮は米国と対話を再開する用意ができている」と言明したのは、少し前まで「米国と戦争も起こしうる」かのような態度を示していたのに比べ、一歩前進した態度と言える。一時期強硬論ばかり主張していた米国も、折しも「時間、場所を問わず、北朝鮮と対話する用意がある」という最初の立場を再確認したからには、双方は落ち着いた姿勢で実質的対話再開の準備を行うべきだろう。

われわれは、根本的な問題解決のカギは、やはり北側が握っていると考える。何よりも北側が今度も核やミサイルなど大量破壊兵器を対米カードとしてちらつかせながら瀬戸際政策を駆使するつもりならば、これは大きな誤算であり失策である。ブッシュ政権は、前のクリントン政権と比べ、北側に対する基本的見方と立場が余りにも違うという事実が明らかになったからだ。

われわれは、逆に北側が今回の事態を、これまで停滞ぎみだった米朝関係と南北関係の改善の機会として生かせると考える。米朝関係は、クリントン民主党政権の末期に双方が共同コミュニケを発表するなど、画期的進展の契機を作ったにもかかわらず、米国の大統領選挙で共和党が勝利したことによって、結局振り出しに戻った。これは、米朝交渉の過程で北側の姿勢の変化が遅すぎたためだというのが、多くの専門家の判断だ。今回も北側がその失敗を繰り返したくないならば、まず北側が変化した姿勢を見せるべきだ。

北側はまた、南北関係の改善にも誠意を示すべきだ。米国が今回北側に対してかつてないほど強硬に出てきた背景には、南北関係が昨年ずっと停滞していたという事実も作用したとみることができる。このような意味で、南北関係の不断の進展が北側に対する国際的信頼度を高めることはもちろん、北朝鮮自身の体制安定にもプラスになるという事実に北側は気づくべきだろう。

韓国政府は、20日に予定されている韓米首脳会談前までに、米国との歩調が崩れた対北朝鮮協調体制を完全に元通りにすると同時に、北側に対して米朝対話と南北対話を求めるという二重の課題を課せられることになった。本欄ですでに何度も指摘したように、韓米関係をなおざりにし北側しか眼中になかった最近の態度からまず正すべきだが、政府は北側が通米対南(米国と通じておきながら韓国とは敵対する)戦略を再度展開する可能性も常に念頭に入れておかなければならない。南北朝鮮と朝鮮半島周辺諸国の関係において、韓国が少しでも取り残されることがあってはならない。