国際通貨基金(IMF)は、4%へと上方修正した今年の韓国の経済成長率の見通しを発表した。
IMF理事会は13日、米国ワシントンでこうした内容を盛り込んだ、2001年度の韓国経済に関する年例協議の結果をまとめた報告書を出した。
同報告書は、韓国経済が世界的な景気低迷にもかかわらず、早いスピードで持ち直しており、今年の成長率の見通しを去年12月に出した3.2%より0.8%高い4%へと上方修正した。また今年の消費者物価上昇率は2.2%、経常収支の黒字額は62億ドルに達するとみている。
IMFは、「韓国は景気の短期見通しが依然として不透明なうえ、インフレの懸念が少なく、政府財政が健全なため、今後『景気支え(supportive)的』なマクロ経済政策を取ることが望ましい」と説明した。
また、IMFは「通貨危機以来、財閥に課せられてきた直接的な規制は段階的に廃止されるべきだ」とし、「しかし規制廃止は、会計監査慣行の改善、集団訴訟制の容認など健全なコーポレート・ガバナンスを保障する市場メカニズムが完全に作動する範囲内で行われなければならない」としている。
さらに、IMFは「生き残りの見通しがない企業の撤退が求められており、とくに政府所有の銀行は損失を管理できない企業を大胆に清算しなければならない」と強調した。
金融構造改革と関連しては、「最近、韓国政府が銀行株の政府持分の売却を早めるための計画を発表したことを歓迎する」と指摘した。
またIMFは為替政策に関連して、外国為替市場への介入は例外的な場合に限ることが望ましく、ウォンの為替レートを単一通貨に対し、固定しないことを勧めた。
sanjuck@donga.com