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[社説]「北朝鮮政権が先に変わらなければならない」

[社説]「北朝鮮政権が先に変わらなければならない」

Posted February. 21, 2002 09:18,   

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ブッシュ米大統領が昨日、金大中(キム・デジュン)大統領との首脳会談などを通じて強調した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する見解は、韓国政府の対北朝鮮政策と大きな差があることが分かった。ブッシュ大統領は金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が、「北朝鮮住民に自由を与え、韓国などからの(平和に向けた)真剣な提案を受け入れるまで」は、金国防委員長に対する見解をかえないと断言した。ブッシュ大統領は自分の「悪の枢軸」発言も北朝鮮政権に向けたもので、北朝鮮の住民に向けたものではないということも強調した。

ブッシュ大統領が北朝鮮に伝えようとするメッセージは明らかだ。北朝鮮政権の変化、すなわち北朝鮮の本質的な変化を求めているのだ。「悪の枢軸」が北朝鮮政権の性格を規定したものだとすれば、今回の発言は北朝鮮政権に対する具体的な要求を盛り込んでいるという点でさらに注目すべきだ。ブッシュ大統領が重ねて強調した北朝鮮との対話提案は、妥協や取り引きのためのものではなく、北朝鮮政権の究極的な変化を導くためのスタート・ラインだと受け止めるべきだ。

政府はこうしたブッシュ大統領の発言を正しく理解して、適切に対処しなければならない。北朝鮮の本質的な変化を求めるブッシュ大統領の対北朝鮮観が、なんとしても現在の北朝鮮政権を認め、すべてを「抱え込もう」とする金大統領の対北朝鮮観とは著しく差があるという事実は無視できない。政府は今回の韓米首脳会談がなによりも対北朝鮮協調を固めるのに目的があると強調してきた。両国間の結束と協調のためにもブッシュ大統領の発言を真剣に深く受けとめなければならない。

時代錯誤的な北朝鮮政権が国民を飢餓に追い込み、韓半島の平和を脅かしているという事実は否定できない。ブッシュ大統領の表現通り、北朝鮮が「飢えている国民を放置し、大量破壊兵器を生産する専制政権(despotic regime)」だという点で、国際社会の大半が同意するだろう。北朝鮮政権のこうした特性とその住民の厳しい現実を改善するためには、韓米両国がさらに手足を揃えていく必要がある。

同時多発テロ後に変化した国際情勢は、韓半島にも新たな変化を強要している。ブッシュ大統領はこうした変化の先頭に立って、北朝鮮に対して、「新たなものさし」を提示しているのだ。本稿で最近指摘してきたように、韓半島の平和と安定のためには太陽政策だけが唯一の解決策ではない。国際情勢を考慮した柔軟な対北朝鮮政策が必要だ。北朝鮮政権のためなら何でも「聞き入れる政策」や顔色をうかがう対北朝鮮政策は限界があるという事実が再確認されたのだ。

今回の韓米首脳会談で、ボールは北朝鮮側に飛んで行った。両国は理性的に、また現実的な認識にもとづいて、国際社会の変化に対応していかなければならない。それが現在の難関を克服できる唯一の道だ。北朝鮮は今回の韓米首脳会談の意味と両国の首脳が強調したことを深く肝に銘ずべきだ。