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[社説]「李守東個人の問題」なのか

Posted February. 23, 2002 10:57,   

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アジア太平洋財団(亜太財団)の李守東(イ・スドン)元常任理事が、在任中に李容湖(イ・ヨンホ)被告から受け取ったカネは、李元理事のことばのように「返そうと思っていた小遣い」ではなく「請託のためのわい賂」だったことが明るみになった。2000年3月に金融監督院(金監院)が李容湖被告の系列会社の株価操作疑惑を捜査するや、李被告が李元理事に5000万ウォンを渡して、これをもみ消すように依頼したということだ。

特別検事(特検)チームの捜査が進行中であるため、今のところ詳しい経緯は明らかにされていないものの、当時金監院が検察告発の対象から李被告を外したことは、李被告の依頼の効果があったことにほかならず、そこに亜太財団理事の力が働いていたとみる以外にない。結果的に、亜太財団は、国政をろう断したと言える。

状況がこのように明らかであるにもかかわらず、大統領府と与党民主党は、これを「李守東個人の問題」とすることは、聞き捨てならない。昨日午前、大統領府関係者は「李守東氏の亜太財団理事としての活動が問題になるのでなければ、彼を法人亜太財団と結びつけることが、適切かどうかは疑問だ」とし、さらに「李守東元理事が、大統領とかかわりがあるかのように考えることも適切ではない」と述べた。

ひと言で、どういう意味なのか理解できない。李守東氏の亜太財団理事としての活動が問題になるのではないと言うが、ならば李容湖被告が、亜太財団理事でもない「個人李守東」に大金を持参し、金監院に口添えを願ったと言うのだろうか。李氏が受け取ったカネが、亜太財団に流れたかどうかは別として、財団理事が請託のわい賂を受け取ったことそれだけで、亜太財団は今回の不正において責任を免れないのである。

大統領府側の論理どおりなら「李容湖ゲート」にかかわって逮捕された大統領夫人の甥や立件された前民主党後援会長、さらに他のゲートで次々に辞任にした大統領首席秘書官なども皆「個人の問題」になってしまう。ただ彼らが一様に、大統領の側近であるか、現政権の実力者であるという共通点をもっているだけということになる。この重要な共通点については、どういう言い訳をするつもりだろうか。