米プロ野球オープンゲームで、今年も連日猛打を振っている「コリアンビッグマン」チェ・ヒソプ(23、シカゴ・カブス)。韓国人打者初の大リーガーを夢みるチェの歩みは、果たしてどこまで来たのか。結論から言えば、チェはマスコミの集中的なスポットライトを浴び始めた昨年に比べても、はるかに大リーグに近づいたという評価だ。
昨年カブスのドン・ベイラー監督は「チョイ(チェ・ヒソプの愛称)がシーズン中負傷さえしていなかったなら間違いなくエントリーしたはずだ」と話した。しかしこれは「宣伝用の文句」。当時チェに対する選手団内部の評価は、1塁手ナンバー4だった。調子が悪くても打率2割8厘に20本塁打以上は保障されたマット・ステアーズやロン・クーマーが1塁を交替で守っていた他、チェと同格の巨体の黒人プレーヤーフリオ・ズレタがバックアップ要員としてプレーしていた。
しかし今年は事情が違う。カブスは昨秋ステアーズとクーマーをトレードし、39歳のベテランフレッド・マグリフを入れるという大手術を行った。今年で大リーグ17年目のマグリフは通算448本塁打に1400打点をマークしているスラッガー。昨年も打率0.306に31本塁打102打点を記録し、まだまだ腕がさびていないことを見せつけた。
しかしマグリフは、歳に足を引っ張られる状態。今年カブスはマグリフと正式契約の代わりに短期オプション契約を結んだ。マグリフの活躍を半信半疑しているからだ。
これに加えチェにとって、昨年バックアップとして試合に出て6本塁打24打点を挙げたズレタが日本の読売ジャイアンツへの移籍がほとんどど確実視されていた中、2日ふとももを負傷したことも、「人の不幸は自分の幸せ」とラッキーな展開となった。
チェのエージェントであるイ・チフンさんは「大リーグでは有望な選手を下手にバックアップ要員として使い半人前のプレーヤーにしない。だからチョイは開幕戦に出場するよりは、マグリフが負傷を負ったりスランプに陥った時に主戦として電撃的に抜てきされる可能性が高い」と見込んでいる。
一方、チェは3日のアナハイム・エンジェルス戦までチームのオープンゲーム5試合すべてに出場、5試合連続安打を出し、チーム内の最高打率である9打数6安打点に本塁打1本と2塁打2本をマークした。
張桓壽 zangpabo@donga.com