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[社説]国民は「国民競選制」の引き立て役か

[社説]国民は「国民競選制」の引き立て役か

Posted March. 12, 2002 09:58,   

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先週末に行われた与党民主党の済州道(チェジュド)、蔚山(ウルサン)での大統領候補予備選挙の投票率は、それぞれ85.2%と71.4%であった。予備選挙の選挙人団の構成は、民主党代議員(2):党員(3):国民(5)の割合となっている。このうち代議員と党員の大半が投票に参加したと考えれば、不参加者の多くが「国民競選制の花」である国民(一般公募党員)というわけだ。選挙人団構成の比率でいうと、30〜50%にのぼる一般有権者が、投票に参加しなかった計算になる。

結論から言うと、国民競選制で「国民」は単なる引き立て役になった形だ。これでは、国民の自発的な参加で選挙に民心を反映させるという国民競選制の本来の趣旨が色あせる。民主党は先月末、済州道で約4万8000人が国民選挙人団の参加を申し込んだと発表した。その数字どおりなら、済州道に住む10人に1人が申し込んだことになる。蔚山でも全体有権者の7.3%、約4万9000人が応募したという。しかし結果は、100倍の競争率を破って予備選挙参加資格を得た一般公募有権者のかなりの数が、投票に参加しなかったのだ。

結局、国民競選に参加すると言っていた「国民」の数が、ばく大な「虚数」であったのだ。「虚数」の主犯が、予備選挙候補間の人為的な動員競争ということは明らかだ。1票でも多く得るために、手当たり次第に引き入れたものの、国民は投票には背を向けたのだ。そのうえ動員にはカネがかかるものだ。まだ14地域を残している民主党の国民競選制が失敗しないためには、今からでも厳格な選挙管理を実施すべきである。中央選挙管理委員会に党選挙管理委員会の業務を移すことも可能だろう。

依然として動員と派閥が幅をきかせる「見かけだけの国民競選制」が繰り返されれば、予備選挙への不服従など、大きな後遺症をもたらす恐れもある。さらに、そのようにして選ばれた民主党大選候補の本選での競争力が、いかがなものかは聞くまでもない。すぐにも次の予備選挙から変わらなければならない