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[社説]ソウル大学総長の適切でなかった処置

[社説]ソウル大学総長の適切でなかった処置

Posted March. 19, 2002 09:23,   

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ソウル大学の李基俊(イ・ギジュン)総長がLG化学の社外取締役を兼職してきたことと関連して、昨日、社外取締役辞任の意志を明らかにした。李総長の兼職は国家公務員の営利業務兼職を禁止した現行の規定に違反している。国立大学の総長が外部の役職を兼職する場合、教育人的資源部(教育部)の認可を得るようになっているが、李総長はこの規定を守らなかったことで、同規定を二重に違反した。

もちろん、社外取締役の場合、営利活動とみるよりは、企業を監視する公的な活動の一環として解釈されるべきだとの主張が教授の一部で提起されてはいる。だが、同問題は2年前に取り沙汰にされた時にすでに、教育部が不法だという解釈をしている。李総長はこうした事実を知らなかったと主張しているが、教授でもない大学の総長が学校の職務をないがしろにして、他の会社のために勤めていたということは常識として納得し難い。

李総長は4年間社外取締役として勤め、該当企業から年間約2000万ウォンを研究費の名目で受け取っている。一般勤労者の1年分の賃金に当たる金額だ。これをめぐって、一部ではよからぬと思っている向きもいる。社外取締役は企業経営の透明性を高め、企業活動を監視する目的で導入された制度だ。これほど高額の報酬を受けているとすれば、社外取締役の役割を「営利活動」ではなく、純粋な「公的活動」として理解することが困難だという指摘もある。

今回のことをきっかけにソウル大学の総長というポストが持つ象徴的な意味について改めて考えさせらた。いくら大学の地位が過去と大きく違ってきたとしても、ソウル大学総長は依然、国内の代表的なインテリジェントの一人として認識されており、当然一般人よりも高い道徳的な基準が適用される。このように身の振り方をめぐる議論に、ソウル大学の総長が取り沙汰されたということに失望を感じている。謝罪を表明するなど適切な措置が取られなければならない。