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[社説]「DJ式の人事」が非難される理由

[社説]「DJ式の人事」が非難される理由

Posted March. 21, 2002 09:47,   

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出身地と政治の性向によって職員を分類し、強制的に解雇した韓国馬事会の構造改革は、今わたしたちが何の時代に住んでいるのか、と問わざるをえないほど途方もない。まるで、韓国戦争(1950年〜1953年)の際に、共産軍の手に落ちた地域で、敵味方に分かれて互いを処刑したシーンを連想させるほどの寒さを感じる。

たとえ3年半前のことだとしても、わたしたちが「馬事会事件」でまず注目するのは、特定地域一色で構成された当時の馬事会の経営陣だ。会長に湖南(ホナム、全羅道)地方出身の予備役大将が就き、副会長には金大中(キム・デジュン)大統領の元秘書室次長が、そして監事には最近取り沙汰されているアジア太平洋財団の後援会出身の人がポストを占めているのだから、こんなおかしなことが起きない方がむしろ変なことなのかも知れない。

かれらは形式的には選出や任命の手続きを踏んでいるが、実質的には大統領府が権限を行使して、天下り式に送り出された人たちだ。このためこのような水準の人物を特定地域出身もしくは側近人事だとして起用した金大統領式の人事も今回の事態と関連して、非難を免れることはできない。

馬事会の偏った人事は特に、地域感情を悪化させる可能性が大きいという点で、決してそのまま見過ごすわけにはいかない。当時強制的に退職させられた1、2級職員らの出身地域の分布を見ると、嶺南(ヨンナム、慶尚道)出身が11人、湖南出身が2人だったのだから、この人事はどんな分析をもってしても能力中心の人事とは言い難い。

わたしたちは地域偏重人事が、すべての政府組織、公企業や政府投資機関で行われたことを知っている。表沙汰になっていないだけで、構造改革を口実に馬事会のような基準によって、犠牲にされた人々がどんなに多かったことか。こうした人事で疎外された地域出身が政権に対して持つ感情を考えてもみよ。

こうしたことを考えれば、たとえ過去のことではあるが、馬事会の地域偏重の歪曲人事はどんな形であれ正すべきであり、それと同時にこうした人事を構想し、実行に移した当事者らを法的に処罰する方法を司法当局が積極的に模索すべきだ。それは悔しく犠牲にされた犠牲者らの心理的な償いであり、類似した事件の再発を防ぐことにもつながるからだ。