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高性能の「飲むインシュリン」韓国で開発

高性能の「飲むインシュリン」韓国で開発

Posted March. 22, 2002 10:26,   

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糖尿病患者がインシュリン注射を毎日受ける代わりに、簡単に服用できる薬物伝達体を韓国の研究陣が開発した。

韓国科学技術研究院医科学研究センターの鄭曙栄(チョン・ソヨン)博士チームは21日、インシュリンを髪の毛の太さの1000分の3に当たる300nm(1nmは10億分の1m)の大きさの超微粒子に入れ、体内で6時間以上効果が持続する薬物伝達体を開発するのに成功したと発表した。

鄭博士は、研究結果を糖尿病分野の権威誌「ダイアベトロジア」3月号に発表し、国内外に6件の特許を出願した。

「ナノキュービクル」と名付けられたこの伝達体は、モノオレインという脂肪成分に囲まれているため、胃腸管内でインシュリンが胃酸や消化酵素によって変質せずに肝臓まで伝わる。

鄭博士は「これまで、飲むインシュリン伝達体のインシュリン体内吸収率は米国パデュー大が開発したものが16%と最も高かった。今回開発した薬物伝達体を利用して糖尿病にかかったねずみ25匹に対して実験した結果、インシュリン吸収率が35%となったため、実用化の可能性が大きい」と語った。

鄭博士は「インシュリンを注射で投与すると患者が苦痛を感じるとともにインシュリンの血中濃度が急増した後すぐ下がるのに対し、飲むインシュリンは長い間一定の濃度を維持するのが長所」と説明した。

現在約15社の世界的製薬メーカーが、飲むインシュリン開発に乗り出しているが、吸収率が低いため商品としての価値がほとんどないのが実情だ。



dongho@donga.com