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ITの春風「光と陰」

Posted March. 25, 2002 09:47,   

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短い期間に「天国と地獄」を経験した韓国の情報技術(IT)が再び動き出している。99年前後のIT熱風が財テク向けのバブルの性格が強かったのに対し、最近のIT景気の回復ぶりは内容の面で一段と堅実だ。

とくに目立つのは、輸出の好調。世界市場で脚光を浴びている携帯電話機をはじめ、超高速インターネットの設備、MP3プレーヤー、セットトップボックスなどの輸出が急増している。企業規模は小さいものの、アイディアが斬新なベンチャー企業の輸出への寄与度も高まり注目される。

深刻な低迷ぶりを見せていたドットコム企業の収益性も次第に好転しつつある。IT分野のベンチャー企業に対する投資ムードもやはり少しずつよみがえってくる雰囲気だ。非対称デジタル加盟者回線(ADSL)などネットワーク設備会社の海外進出への動きも活発である。

携帯電話機、個人携帯情報端末機(PDA)、スマートフォンなど「ポストPC」を中心にした情報機器需要の拡大はメモリーの需要を誘発し、韓国の半導体産業にも前向きな効果が期待される。

ITの「新たな春」を予感させる一連の流れは確かにある。しかし、光があれば陰があるのだ。好調を帯びている時こそ、長所だけでなく弱点とともに解決すべき課題について考えてみる必要がある。

IT分野で、最も付加価値の高いソフトウェアの競争力が大きく落ちるのも限界点として指摘できる。マイクロソフト社が米経済に及ぼした成果は、単にビル・ゲイツがスターとして浮上したという意味をはるかに超えるものだ。

ITインフラと商用化技術をいかにして世界市場で商品化すべきかについても研究してみなければならない課題だ。NTTドコモが無線インターネットの技術標準とサービス市場の掌握を目指し、iモードを前面に出して世界市場に積極的に進出する戦略は注目するに値する。

何よりも肝に銘ずるべきことは「失敗の繰り返し」だけはないようにしなければならないことだ。とりわけ、政府や企業は、単なる財テクではなく全般的な産業の側面からITを考えるみる必要がある。「無条件的な投資」や「一穫千金主義」ではなく、「ITと製造業の接ぎ木」を通じて、全般的な経済の競争力を高めたいという考え方がそろそろ定着して欲しい時点だ。

技術開発や経済との全般的な連関効果を見過ごしたまま、資金の誘致と無理な株価の押し上げにばかりきゅうきゅうとして、束の間の桜の花のように、咲いた途端に散ってしまった「ITバブル」の前てつを二度と繰り返してはならない。