世界的にひどい干ばつや豪雨などの気象異変をもたらす、エルニーニョ現象が97‾98年に次いで今年も発生する可能性が高くなっていると、世界気象機構(WMO)が27日発表したとAP通信など海外通信が報じた。
マイケル・ジェーラドWMO事務次長は、記者会見で最近東太平洋の熱帯地域と、エクアドル、ペルー付近の海域の海水面温度が上昇するなど、典型的なエルニーニョ初期現象が表われていると話した。
また、「向こう数週間の気候変化をもう少し見守るべきだが、エルニーニョ現象発生の可能性が高まっている」と述べ「特に3‾6月はエルニーニョ現象に発展する可能性が高い時期」と話した。
▲エルニーニョ現象の発生可能性は65%〓マイケル・コフラン国連気候計画局長も「最近ペルーとエクアドルで洪水が発生したのは、97‾98年のエルニーニョ発生時の状況と似ている」と語った。
しかし、気象学者はこうした兆候が個別の事件なのか、エルニーニョの発展段階なのか結論を下せずにいる」として「今のところは可能性は半々」と話した。
これに先たち、97年エルニーニョによる最悪の火災でばく大な被害を受けたマレーシア政府の関係者も、早ければ5月頃エルニーニョが再発する可能性が高いと23日、語った。
マレーシア気象局スポークスマンは「マレーシアで5‾10月にエルニーニョが発生する可能性は65%以上」と述べて「エルニーニョが生ずると、乾燥した天気で火災が相次ぎ、干ばつが続く恐れがある」と懸念した。
▲赤道海水2度上昇〓米国海洋大気局(NOAA)も7日「東太平洋赤道海域の表面水温が例年よりも2度程度高くなり、この海域の降水量も大幅に増えた」と述べて「このような水温上昇現象はエル二—ニョが進行していることを物語る兆しだ」と発表した。
NOAAは「まだ今度のエルニーニョ現象の影響範囲や米国の気候状況に及ぼす影響を見極めるのは早いが、太平洋熱帯水域の水温上昇現象は、来年初めまで続くだろう」と語った。
これに関連してペルー政府は最近海水温暖化により冷海魚種であるアンチョビーがみられなくなり、変わって熱帯魚種が現れている。これは97年のエルニーニョ現象当時にも発生した現象だと語った。
宣大仁 eodls@donga.com