朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日(キム・ジョンイル)総書記が米国のジャック・プリチャード韓半島和平担当特使の北朝鮮訪問を受け入れてほしいという韓国政府の勧告を受け入れたと、大統領特使として北朝鮮を訪問し、6日帰国した林東源(イム・ドンウォン)大統領外交安保統一特別補佐官が明らかにした。
林特別補佐官は6日、ソウル三清洞(サムチョンドン)の南北会談事務局で行った帰国報告で、「金正一総書記は金大中大統領が、米国の新政権とは新しい接近方式で対話するよう勧告したことに対し、『米国と対話する』という意向を表した」と述べた。
金正一総書記は、北朝鮮が韓半島エネルギー開発機構(KEDO)との協議も再開すると明らかにしたと林特別補佐官は付け加えた。
林特別補佐官はまた、「金正一総書記は、日本と赤十字会談を開催できるという意思を言及するなど日本との対話の再開にも関心を表明した」と明らかにし、2000年10月以後中断されている朝日国交樹立会談もまもなく再開されるものとみられる。
政府は、このような林特別補佐官の北朝鮮訪問結果を、外交ルートを通じて主要国に説明し、8日と9日、東京で開かれる韓米日、対北朝鮮政策調整監督グループ(TCOG)を通じ、対北朝鮮政策協調策を議論することにしている。
一方、南北は京義線(キョンイソン、ソウル〜新義州)鉄道と道路の連結をすると同時に、新しく東海(トンへ)線の鉄道と道路を早急に連結し、これにともなう軍事的保障のために、軍事当局者間会談を再開することで合意した。
また今月28日から金剛山(クムガンサン)で南北離散家族再会事業を再開し、来月7日から4日間、ソウルで南北経済協力推進委員会を開催することで合意した。
双方はこの他、鉄道と道路の連結、開城(ケソン)工業団地の建設、臨津江(イムジンガン)水害防止対策などを議論するための実務者協議会を始めることにした。また、6月11日から金剛山観光活性化のための第2回当局者会談を金剛山で開くことにした。
さらに北は5月中に高官で構成された経済視察団を南側に派遣することにし、彼らは訪韓中に、ワールドカップ(W杯)の開会式(5月31日)に参加する可能性が大きいとみられる。
北はまた、林特別補佐官が9月釜山(プサン)アジア競技大会に北側代表団の参加を提案したことに対し、検討するという反応を見せた。
これとは別に6日、北朝鮮を訪問したドナルド・グレッグ前駐韓米大使は、北朝鮮訪問を終えた後、ソウルに立ち寄り、政府に北朝鮮訪問の結果を説明する予定だ。
金影植 spear@donga.com · 成東基 esprit@donga.com