金大中(キム・デジュン)大統領の三男の金弘傑(キム・ホンゴル、39)氏が義兄弟の黄(ファン)某氏を通じて、未来都市環境代表の崔圭先(チェ・ギュソン、42)氏から、頻繁に巨額の現金を受け取っていたとする主張が持ちあがった。
崔氏は、黄氏がソウルの江南(カンナム)区にオフィスを借りる過程でかかわっており、金弘傑氏も同事務所に出入りしていたことが分かった。
崔氏の秘書兼運転手だった千浩榮(チョン・ホヨン、37)氏は10日、検察への出頭を前に本紙記者と会い「昨年、黄氏が頻繁にソウル江南区駅三(ヨクサム)地区にある未来都市環境のオフィスを訪れ、崔氏から巨額の現金を受け取り、ショッピングバッグに入れて持ち帰った」と主張した。
千氏は「崔氏は、現金を入れた布製の大型旅行かばん数個をオフィスに置いており、黄氏はこのうち一部の金を受け取っていた」と説明した。
千氏はまた、黄氏が2000年9月に崔氏を通じて、ソウル江南駅付近のNビル4階にオフィスを借りて7ヵ月間使用したことがあり、金弘傑氏と崔氏が同オフィスを頻繁に訪れていたと語った。
千氏は「私が直接そのオフィスに行き、金弘傑氏の株式保有に必要な借名口座名義者3人の印鑑と関連書類を黄氏から受け取り、崔氏に伝えた」と主張した。
崔氏も、このほど記者と会った席で「昨年7月初め『金弘傑氏が、同オフィスを媒介にして利権に介入している』との噂が広がり、金弘傑氏が愚痴をこぼしていた」と語った。
崔氏は、9日の記者会見でも「当時、金弘傑氏が『某情報機関にいる人が私に、Nビルのオフィスに通う理由が金銭的な取り引きと関係があるのかと尋ねてきた』と言うので、オフィスのオーナーであるS建設会長の孫(ソン)某氏などと相談した」と述べた。
千氏は、当時崔氏が孫氏と相談しながら交した対話の内容を書きとめたメモをこのほど公開したが、このメモには、金弘傑氏が同オフィスに出入りしており、孫氏あるいは崔氏と金弘傑氏の間に金銭的な取り引きがあったとされている。
一方、大統領府青瓦台(チョンワデ)の民政秘書官室の関係者は11日「黄氏が金弘傑氏を手助けしたことは聞いているが、黄氏が崔氏とどのような関係にあるかは知らない」と語った。
同関係者はさらに「崔氏は、思考と行動が正常ではなく、氏の話を無やみに信じてはいけない」と付け加えた。
李明鍵 gun43@donga.com · 朴民赫 mhpark@donga.com