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[社説]中国航空機の安全、対岸の火事ではない

[社説]中国航空機の安全、対岸の火事ではない

Posted April. 16, 2002 09:45,   

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貿易、投資、観光など韓国と中国の経済交流が盛んになるに伴い、韓中間の航空旅客が急増しているなか、韓中航空路線では初めて死傷者100人を超える大規模な航空機事故が発生した。3つに大破してしまった航空機の胴体が爆発で炎上し、犠牲者の遺体が山の中腹に散在している事故現場は、残酷さのあまり見るに堪え

ないほどだ。

事故調査班が正確な事故の原因を究明するだろうが、濃霧と強風の悪天候のため金海(キメ)空港での着陸をあきらめ、仁川(インチョン)空港に向かっていた飛行機が、再び金海空港に引き返して着陸を試みていた途中、事故に遭った経緯が釈然としない。パイロットなど運行関係者たちが状況の判断を軽く見たのか、単なるパイロットのミスだったのか、徹底した原因の究明が行われるべきだ。

韓中路線で発生する事故は、即ち大勢の韓国人の犠牲へとつながる。事故機の乗客のうち80%以上が韓国人で、昨年、韓中路線を利用した航空旅客178万人のうち72.5%にあたる129万人が韓国人だった。中国の航空機の安全が、決して対岸の火事ではないという事実を表す統計数値である。韓中路線は98年以降、年間平均37%の伸びを見せ、今年は旅客がさらに大きく増加するものと予想される。とりわけ、中国をはじめ世界中からの来客が予想されるワールド杯を控え、中国最大の国際航空機がこのような事故に遭ったこと

は遺憾である。

米国は、自国民を保護するため、自国に就航している国の航空安全を定期的に点検しており、基準をクリアーできなければ、航空安全危険国に分類して制裁を加えている。韓国は先日、米連邦航空庁(FAA)によって航空安全危険国に分類された後、ようやく回復するといったひどい目に遭った。

政府は、国際民間航空機関(ICAO)の規定にもとづき、中国の航空安全規定と整備状況および技術等について常に非常な関心を持ち、航空安全に向けた協力を強化すべきだ。そして、生存者の治療と犠牲者への補償問題を含む事故対策に全力で取り組むべきであろう。