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[社説]「頻繁に情報報告受けていた」

Posted May. 03, 2002 09:41,   

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権魯甲(クォン・ノガプ)元民主党最高委員が、金銀星(キム・ウンソン)元国家情報院(国情院)第2次長から頻繁に情報の報告を受けていたと明らかにしていることからも、これまで国情院と与党がいかに強いゆ着関係にあったのか実感できる。これは、与党の実力者だった権元最高委員の威勢だけでなく、国情院の情けないありさまも同時に浮き彫りになったと言わざるをえない。

権元最高委員によると、金元次長は権氏関連の情報をはじめ、金大統領三男の弘傑(ホンゴル)氏と拘束された崔圭善(チェ・ギュソン)容疑者との関係についても報告していた。このことからみて、金元次長は国情院が集めた政界全般に関する情報を「頻繁に」権元最高委員に提供していた可能性が強い。

権元最高委員は、公式に国情院から情報の提供を受けるだけの役職と権限ももっていなかった。大統領の側近にあたる政界の人士であった。国情院法第2条には「国情院は大統領所属の下に置き、大統領の指示監督を受ける」と規定しており、第9条は政治関与を禁じている。さらに、国情院職員法の第17条は、職員の「機密厳守」を別途規定している。にもかかわらず、大統領直属の機関として大統領の指示監督のみ受けるべき国情院のナンバー2が、大統領でもない政界の人士に頻繁に情報報告を行っていたのだ。これは、国の保安を危うくし、国の綱紀を乱す行為と言わざるをえない。

かつて軍事独裁の頃は、国家情報機関が与党と「結託」して野党に関する情報を提供し、与党はそれをもとに野党を弾圧して政治的攻勢を展開したケースが少なくなかった。今回の権元最高委員の発言は、いわゆる国民の政府といわれる現政権においても、そうした密着関係があったことを端的に見せてくれたものである。

ただでさえ野党ハンナラ党は、最近李会昌(イ・フェチャン)前総裁のマンション疑惑、さらに与党民主党の薛勳(ソル・フン)議員による「暴露」などが、全て一部の国家情報機関による「後押し」にもとづくものだと主張している。

選挙のシーズンを迎えているだけに、そうした論争はさらに増えてくるはずだ。国家情報機関は、今度こそ本来の位置を守ってほしいものだ。