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[社説]崔圭善はパンドラの箱なのか

Posted May. 08, 2002 09:46,   

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未来都市環境代表の崔圭善(チェ・ギュソン)被告が逮捕前に録音したというテープは、驚くべきことが次々と出ており、それが果たして事実かどうか推測しがたい。崔被告は検察の捜査を受ける前に、金大中(キム・デジュン)大統領の三男、弘傑(ホンゴル)氏をがんじがらめにしたことを武器にして権力中枢部と取り引きを試みており、録音テープもその目的で残したものとみられる。崔被告は平素から言動に不可解なところが多かったうえ、検察捜査を前にして心理的圧迫を受ける状態で録音されただけに、ある程度誇張された可能性がある。

録音テープにもあるように、金大統領の周囲では崔被告について否定的な見方をする側近が多かったようだが、荒唐無稽(こうとうむけい)な人物でもなかったようだ。サウジアラビアのアル・ワリッド皇太子、国際金融界の大物ジョージ・ソロス、マイケル・ジャクソンの訪韓を実現させる能力をみせたことや、金大統領夫妻、弘傑氏夫婦とともに取った写真からしても、録音テープの内容を一概にウソだと片付けることはできまい。

録音テープの内容のうち、青瓦台(大統領府)、国家情報院(国情院)の職員と密航対策を論議したのが事実であれば、それは重大な犯罪に当たることだ。弘傑氏に100万ウォンの小切手300枚(3億ウォン)を渡したということや、金大統領が大統領に当選してから大宇(テウ)、現代(ヒョンデ)を支援するよう指示したという主張も見逃せない。

青瓦台と国情院の圧力を受け、米国に渡航した崔被告が権魯甲(クォン・ノガブ)氏の秘書になって弘傑氏に接近するまでの経緯も不明な点が多い。見捨てられた崔被告をわざわざ秘書として雇い、不健全な人物が大統領一家と権力機関の周辺で自由に横行することができたというのが現政権の限界をあらわにする点だ。青瓦台と権力機関が公けになるのを恐れていたパンドラの箱がようやく開けられた。パンドラの録音テープの内容から真実とウソをわきまえるのは検察の役目だ。