ベンチャー企業の未来都市環境代表の崔圭善(チェ・ギュソン)被告が、大統領府から密航を勧められていて、金大中(キム・デジュン)大統領の三男弘傑(ホンゴル)氏に3億ウォンを渡したなどと話している録音テープを7日、検察が入手し、本格的な捜査に乗り出した。
ソウル地検特別捜査第2部(車東旻部長検事)は7日、崔被告が先月検察に召喚される前に、李萬永(イ・マンヨン)大統領政務秘書官、警察庁の崔成奎(チェ・ソンギュ)前特別捜査課長、国家情報院の職員2人が、数回にわたって自分を密航させようとしたという崔被告の発言が盛られた録音テープを入手し、発言の経緯などについて取り調べている。
収録テープによると、崔被告は、また、弘傑氏に100万ウォンの小切手300枚を渡しており、口座追跡を避けるために検察召喚の時期を遅らせて欲しいと、金賢燮(キム・ヒョンソブ)大統領民政秘書官に依頼したと強調している。
これを受けて、検察は近く李秘書官を再度召喚し、崔元課長らと崔被告の密航について話し合ったかどうか、崔元課長が先月14日、海外に逃避するのに介入していたかどうか、などについて取り調べる方針を固めた。
検察は、先月、崔被告が法廷で、青瓦台が海外逃避を勧めたという供述をした直後、李秘書官を召喚し事情聴取した帰宅させたが、その際、李秘書官は崔元課長とは崔被告に関連してはいかなる対話も交わしていないと供述したとし、釈明のための捜査を行ったのではないかという指摘を受けていた。
検察は、崔被告が取りあげた、青瓦台会議に出席していた国情院職員2人の身元情報についても確認している。
検察は、また、口座追跡を通じて、崔被告が弘傑氏に渡したという100万ウォンの小切手3億ウォン分の出所と使い道についても調べる計画だ。
検察は、崔被告が金秘書官との通話で「小切手だったので、追跡を避けるため整理するのに時間が少し必要だ」と述べたと強調した点から、その金が代価性のある金である可能性が大きいとの見方を示している。
これについて李秘書官は「崔被告は正気を失った状態で述べたものではないか」とし崔被告の発言を全面的に否定した。金秘書官は「先月14日、崔被告が電話をかけてきて、小切手の話を持ち出し、検察召喚の時期を遅らせて欲しいと要求してきたが『検察の召喚に青瓦台が関与することはできない』と断った」と話した。
検察は、また、崔被告が98年の外資誘致と関連し、リベートを授受した疑いや、米歌手マイケル・ジャックソンの公演と関連した詐欺容疑などで、社稷洞(サジクドン、警察庁調査課の非公開部署)と警察庁特別捜査課の捜査を受けた後、容疑なしの処分を受けた過程に、青瓦台関係者などが介入していたかどうかについても取り調べる方針だ。
李明鍵 gun43@donga.com · 吉鎭均 leon@donga.com