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[社説]弘傑氏、お忍び帰国の理由は何か

[社説]弘傑氏、お忍び帰国の理由は何か

Posted May. 16, 2002 10:52,   

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金大中(キム・デジュン)大統領の三男、弘傑(ホンゴル)氏が、検察の取り調べを受けるために帰国したが、そのやり方は実にち密であった。国の諸機関が動員され、まるで秘密作戦のように大統領の息子を保護するやり方に、国民はまたも憤りを感じた。

すでに帰国の飛行機に乗ったにもかかわらず、所在がわからないとしらを切って、途中で飛行機を乗り換えさせ、嘘をついて取材陣をまいた。そのち密な戦略は驚くほどだ。大統領の息子をかくまおうとする関係機関の忠誠心競争が、まるで王朝時代に暮らしていると錯覚するほどだ。大統領府と検察の息がぴったり合ったことも、容易には理解しがたい。

大統領の息子に対するそのような権力のひ護と過剰な保護は、結局は、弘傑氏の不正疑惑をそれだけ膨らませることになった。これまで、大統領の息子の各種不正が明るみにならなかった理由も見当がつく。なかでも、息子の問題への幾度の謝罪にもかかわらず、金大統領は、まだ問題の深刻さと国民の憤激を十分に感じていないようだ。

不正疑惑の取り調べを受けるための帰国であるだけに、弘傑氏は謙虚であるべきだった。今回の帰国は、弘傑氏にとって一つの機会であった。ここで、国民に謝罪して、頭を垂れて許しを請う姿を見せたなら、国民の視線は、少しは変わっていたかもしれない。そう考えると、政権側の今回の弘傑氏秘密帰国作戦は、大統領の息子らの不正疑惑に憤る民心をあるがままに読み取れなかった失敗作であると言うしかない。かえって憤りを増大させる結果だけを生んだ。

近く検察に出頭する弘傑氏は、帰国時のみっともない姿を見せてはならない。普通の人と同じように出頭して、写真も撮られ、取材陣の質問攻勢も受けるべきだ。検察も、不正疑惑の内容と処理の期限を事前に決めて、それに合わせて急いで捜査をすべきでない。そのようなやり方の捜査なら、不正疑惑をより膨らませるだけである。すべては、検察の捜査に対する意志にかかっている。