「強いドルの時代は終るのか」
ドルの相場が今年3月から下落し続けたことを受けて、クリントン政権時代から7年間継続していたドル高の時代が幕を下ろしたという分析が出ている。
ノーベル賞の経済学賞の受賞者であるマンデル氏ら一部の専門家は、米経済の基礎的条件(ファンダメンタル)から考える時「ドル安時代はすでに到来すべきだった」とし急落の可能性まで強調している。
▲3回目の弱気基調に突入したのか〓ドルは1995年に1ドル80円台にまで相場が下落した後、強気に転じた。クリントン政権時代、ルービン財務長官は「ドル高は米国の国益に符合する」としてドル高を誘導し、経済学の教科書を書き直した長期にわたる好況に支えられ、年初まで1ドル130円台を維持していた。
ドル安が進むとみている専門家は、しかし同期間中に、米経常収支の赤字が国内総生産(GDP)対比4%台に急騰するなど問題を膨らませたという見方を強調している。経常収支部門の赤字を米国の株式・債券市場に押し寄せる外国人投資家の投資資金が埋めたことによって、ドルの相場が調整できなかったということだ。
▲急激な弱気はむずかしい〓韓国の専門家らは、ドル安への転換を認めながらも「ソフトランディング(軟着陸)」の方に比重を置いている。日本経済の予想外の善戦と米経済の期待に応じない回復ぶりが最近の急激なドル安をそそのかしただけで、経済の生産性とパワーは依然として米国が世界最高だという理由からだ。
中央銀行である韓国銀行(韓銀)の李ウンベック外国為替市場チーム長は「ドル安が急激に進むことは世界のどの国家も望んでいない」とし「ゆっくりとしたドル安に進む可能性が最も高い」という認識を示した。
朴來正 ecopark@donga.com