Go to contents

地方選の各候補 抜け目なくW杯を利用

Posted May. 28, 2002 21:12,   

한국어

「選挙の遊説か、サッカーの応援戦か」 28日、候補登録とともに本格化した統一地方選挙の遊説戦を見守ったある市民は首をかしげながら話した。

全国の遊説現場に、サッカーの2002年ワールドカップ大会(W杯)代表チームのユニフォームを着た候補が登場し、「赤い悪魔(韓国の公式応援団名)」の応援歌が響き渡っている。「サッカー大学の設立」などサッカー協会の会長選挙に出そうな公約も登場している。

最近、韓国代表チームが親善試合で相次いで善戦し、決勝トーナメントへの進出希望が込められたW杯の熱気が高まっていることを受けて、候補者らがこれを積極的に活用し始めたのだ。

熱い応援戦を連想させる遊説は市民らに「見る楽しみ」を与えており、一方ではW杯の雰囲気を高めることによって「サッカーと政治の相乗作用」が起きつつある。

開幕戦が行われるソウル市長候補らの必須の遊説コースは、大型電光版が密集している光化門(クァンファムン)一帯。ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバック)候補は、対イングランド、対フランス親善試合の時、赤いTシャツを着て、赤い悪魔とともに応援に加わった。これに負けまいと、与党民主党の金民錫(キム・ミンソック)候補は、対フランス親善試合の時、民主党・盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領候補とともに赤い悪魔に加わった。

李候補は「遊説キックオフ」、「W杯も16強、政治も16強を祈る」と、サッカー用語を使っている。金候補の遊説団は28日、初の政党演説会で赤い悪魔の「必勝コリア」という音頭に合せて「必勝金鏜ソック」という言葉を叫んだ。

サッカーユニフォームを着て街に出たり、名刺のキャッチフレーズ公約などにサッカーを前面に押し出した候補も多い。ハンナラ党の安相洙(アン・サンス)仁川(インチョン)市長候補は、遊説車両に赤いユニフォームを着た安候補がボールを蹴る姿のキャラクターを設置した。民主党の朴商銀(パク・サンウン)候補は、韓国チームの試合日程とサッカーボールの写真を入れた名刺を使っている。

自民連の洪善基(ホン・ソンギ)大田(テジョン)市長候補は、「W杯は洪明甫(ホン・ミョンボ)、大田市は洪善基」というキャッチフレーズを掲げている。・・・頼もしい守備手の洪明甫選手を活用し、安定的イメージを浮上させたいという戦略だ。

自民連の具天書(ク・チョンソ)忠清(チュンチョン)北道知事候補は「250億ウォンを投資し、26万平方メートルの敷地に20のサッカー場を作り、サッカー大学を設立したい」という公約を出している。

有権者らのW杯への関心を狙うため、サッカー試合の内容を把握するのは基本。忠清地域のある候補は、対フランス親善試合について「洪明甫選手が欠場すると守備の安定感が減り、車ドゥリ(チャ・ドゥリ)選手もやはり経験が足りなかった」という観戦評を添えたりもした。

普段、政治にそれほど関心がなかったという会社員の白(ベック)インタン氏(32)は「サッカー代表チームの服装をしたポスターやW杯を連想させるおもしろい内容の選挙広報は一度くらい読んでみるようになる」と話した。

選挙広報会社のある関係者は「特に若年層の関心を集めるため、候補らはW杯を積極的に活用している」と語った。