▲フランス〓ジネディーヌ・ジダンが欠場するものの、クリスマス・ツリーの形態に選手を布陣させる4−3−2−1フォーメーションには変化がない。ジダンのポジションはベテランのジョルガエフ(34・ボルトン)がとって代って出場するとみられる。ルミエル監督は「ジョルガエフは準備ができている選手だ。ジダンの空白を十分に埋める能力を有している」と述べ、厚い信頼を示した。
しかし、試合の全体の流れを調節し、攻撃陣へのボールの配りを同時にこなしていたジダンの役割は、2人で手分けするものとみられる。AFP通信は、鋭利なパスを誇るジョルガエフがボールの配給を担当し、全体的な攻守の調節はビエラ(26・アースナル)が担当するだろうと報じた。ボールを奪われることの少ないジダンは、中盤をドルブルしながら隙をつく攻めが逸品だが、これに対してジョルガエフはボールを取ったら、ためらいなく空間をみつけてパスするタイプ。
辛文善(シン・ムンソン)SBS解説委員は「フランスは優勝が目標なので、準々決勝や準決勝に合わせてペースを調節している」とし、「今は全体的にチームのコンディションが落ちているため、意外に苦戦する可能性もある」と述べた。
▲セネガル〓最強フランスと開幕戦を戦うセネガルの基本的な戦術は守備を固めた上でのカウンター。弱体チームが選びがちな苦肉の策ではない。アフリカ地域予選で「死の組」と呼ばれたC組で激戦を切り抜けながら練磨した戦術だ。セネガルは、最終予選の8試合を2失点で抑えた強固な守備で、モロッコ、エジプト、アルジェリアなどの強豪を次々に下し、史上初の本大会出場チケットを手にした。
4−4−2フォーメーションを採用しているセネガルは、中央のMF2人は後方に配置させ、守備に力を入れ、左右サイドのMFは前進配置させる、はしごを逆さまにした形態のMF陣を構成している。このため、攻撃は左右のMF、ファディガ(28・オセール)とエンディアエ(23・セダン)の足先から始まる。右サイドMFのベッカムが、左や中央へのクロスで得点チャンスをつくり出すイングランドに似たような得点ルートを使う。とくにDFの裏に送る縦のパスにたけているファディガは「連続殺人犯」(serial killer)と呼ばれているFWディウフ(21・ランス)に実弾を供給する役割を果たす。
カン・シンウSBS解説委員は「普通なら中盤のMFが左右サイドに出したり、中央のFWに前進パスするが、セネガルは左右サイドから中央に切り込むパスで得点チャンスをつくり出している」と述べた。
ブルー・メッツ監督は「われわれがグラウンドで魔術を披露するわけにはいかない」と謙そんしたが、DFシセ(モンペリエ)は「サッカーではどんなことも可能だ」と戦意を隠さなかった。
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