サッカー・ワールドカップ前回大会の優勝国で国際サッカー連盟(FIFA)ランキング第1位の世界最強フランスが、恥辱の1次リーグ敗退の瀬戸際に立たされた。
6日、釜山(プサン)アジア大会メインスタジアムで行われた1次リーグA組のフランスーウルグァイ戦は、激しい攻防の末、0−0で引き分けとなった。
これでフランスは1分け1敗で勝ち点1に止まった。デンマーク、セネガル(以上1勝1分け・勝ち点4)はもちろん、ウルグァイにも得点で抜かれてA組最下位となり1次リーグ敗退の危機に追い詰められた。
「最高スター」ジダンが負傷で欠場したなかで、フランスは、南米の強豪ウルグァイを迎え、総力戦で臨んだが、前半25分、主力のゴールゲッター、アンリが退場処分を受け、10人で戦う劣勢を乗り切れず、開幕戦に続いて無得点で終わった。
前回王者が次の大会で1次リーグを突破できなかったのは、1950年ブラジル大会のイタリアと1966年イングランド大会でのブラジルの歴代W杯で2回あった。
フランスは、残るデンマーク戦(11日・仁川)で必ず勝ったうえで、セネガルーウルグァイ戦の結果を見守らなければならない苦しい立場に追い詰められた。
大邱(テグ)W杯スタジアムで行われたA組・セネガルーデンマーク戦は1−1で引き分けた。
開幕戦で巨艦フランスを撃沈させたセネガルは、北ヨーロッパの強豪デンマークを迎えて、前半16分、PKを許し、デンマークのMFトマソンに先制点を奪われたが、後半7分、MFファディガがのスルーパスをMFディアオがけり込み同点。
この日の試合で、1勝1分けになったデンマークは、セネガルと勝ち点4で同組トップにならんだが、得点差では優位をリードしている。
日本の埼玉スタジアムで行われたE組・カメルーンーサウジアラビア戦は、カメルーンが前半20分、FWエトーが見事な決勝点を入れ、1−0で勝利した。
カメルーンはこれで1勝1分けとなり、アイルランドとともに勝ち点4で並んだが、ゴール得失差で勝ち同組2位に上がった。初戦でドイツに0−8で大敗したサウジアラビアは、アフリカの強豪カメルーン戦に臨んで善戦を繰り広げたが、敗北し、今大会出場国の中でもっとも早く1次リーグ敗退が決まった。