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16強への夢 ポルトガル戦にかける

Posted June. 10, 2002 19:56,   

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「また4年後を待つわけにいかない。ポルトガル戦に韓国サッカーのすべてをかける」

10日、米国戦で引き分け国民の念願だった決勝トーナメント進出(16強)への夢は、ひとまず見合わせとなったが、果たせなくなったわけではない。ポルトガルとの1次リーグ最終試合(仁川)が残っているからだ。ポルトガルに勝ては、14日午後8時半に同時に行われる米国—ポーランド戦(大田)の結果に関係なく16強入りが有力になる。

大会の開幕前まで、ポルトガルの戦力が韓国より数桁上だと評価され、大部分の専門家らは既に「1敗」を前提して韓国の1次リーグの成績を予想していた。しかし、いざ蓋をあけてみた段階から、専門家たちの考えも多少変わるようになった。

ポルトガルが米国との初戦で予想とは裏腹に、攻撃と守備で少なからぬ弱点を露出したのだ。攻撃の先方に立ったフィーゴは、米国のMF陣のプレスに押され持ち味の柔軟なドリブルとパスができず、最前線のパウレタ、ジョアンピントの攻撃も思ったより鋭くなかった。

守備では、さらに多くの弱点が目立った。ポルトガルのフォーバックラインの右サイドは米国のドノバン、マクブライドの素早い突破に慌て、ミスを繰り返した。そればかりか、先制点を許した後はさらに集中力に欠け、守備陣の間のサインが合わず相手の攻撃に空間を奪われる場面もみられた。

スピードと体力を得意とする米国と似たようなプレーを繰り広げる韓国も、ポルトガル戦でも押されない試合ができるという予想が可能だ。ポルトガル選手たちは、ヨーロッパの他の国に比べ身体能力が韓国と似ており、韓国のMFたちと守備陣が積極的に1対1でマークタックルで立ち向かえば、身体能力の差からくるヘンディキャップは心配しなくても済む。ただ、フリーキックとCKの専門キッカー、フィーゴによるセットプレーが脅威的であるため、守備陣が相手の攻撃手を積極的にマークし、パスを源泉的に断ち切るプレーが望まれる。

今大会でも歴代W杯と同じように、強豪たちが弱体とみられたチームに足元を引っ張られる異変が続出。客観的な世界ランキングがW杯舞台では大きな意味を持たないことを示している。優勝候補とまで言われたポルトガルは「絶対的な強者」でもなければ、世界ランキングでは遥かに及ばない韓国が「絶対的な弱者」でもないことを物語る。

韓国にとって、ポルトガル戦はは大会開催国としての自尊心までかけた勝負となる。日本は1勝1分けを収め、比較的楽な相手とされるチュニジア戦だけを残しており、16強進出の可能性が高まっている状況だ。韓国が、仮に16進出に失敗した場合、最近日本に譲ってしまった「アジアの盟主」の座を当分取り戻すことは難しくなる。韓国選手たちが「悔いの残らない一戦」を繰り広げなければならない理由だ。



琴東根 gold@donga.com