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[社説]サッカー熱気に劣らぬ投票熱気を

[社説]サッカー熱気に劣らぬ投票熱気を

Posted June. 12, 2002 22:41,   

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全国民がサッカー・ワールドカップ大会(W杯)の熱気に包まれたなか、全国同時地方選挙の投開票日を迎えた。7大都市の市長と9道の知事など4415人にのぼる地域の働き手を選ぶことになるきょうは、「草の根民主主義」を生かし育てるための貴重な日である。きょう有権者は投票場所に行くのを他の何よりも優先しなければならない。そうすることで史上最低の投票率になるだろうとの懸念がき憂に過ぎなかったということを見せなければならない。

もちろんW杯が選挙への関心をそっちのけにさせたことは事実だ。しかし、今回の選挙を年末の大統領選の前哨戦としている中央政界が過度に介入しひぼう合戦ばかり続けたのも、有権者の選挙への嫌悪感をあおった要因だった。

それにもかかわらず、有権者は一票を行使するのをおろそかにしてはならない。地方自治の命は国民の参加と監視にあり、投票はそれを実現させるものだ。投票率が低ければ当選者の住民代表性に問題が生じるだけでなく、金銭などとつながった組織の票によって資格不足の候補が当選する可能性が高い。そうでなくてもぜい弱な韓国地方自治がさらにぜい弱にならざるを得なくなるのだ。現職の首長248人のうち51人もが不正にかかわって起訴された事実がそれを裏付ける。投票率が低調でそうしたことが繰り返されるとすれば、それは有権者の責任となる。

投票は良い候補を当選させる手段でもあり、同時に資格のない候補を退かせる選別の過程だ。たとえ、これと言ったお気に入りの候補がいなくても、次善の人物を選んで少なくても選ばれてはならない人が当選するのは防がなければならない。同時選挙であるため候補も多く、誰が誰だか判別し難いのも事実だが、きちんと正してみると選べないこともない。選挙管理委員会が各家庭に送った候補者の広報チラシに少しだけ誠意を持って目を通せば、候補の水準と資質をある程度は比較できる。

地方自治に本当に必要とされる人は、その地域の事情に詳しく行政能力や競争力を備えた人だ。ひぼうや悪宣伝、カネなどを利用し票を獲得しようとする候補は、票でもって審判すべきだ。きょうは、サッカー熱気に劣らない投票熱気を見せなければならない日だ。