ドル安による円高が続伸していることから、日本政府は「米国発の悪材料」に神経をとがらせている。
日本の塩川財務相は22日、広島で開かれた自民党の会合で「近頃、日本の証券市場が続落しているにもかかわらず、円高になるのはおかしい」として、円の急伸について強い懸念を表明した。
前日、米国のニューヨーク外国為替市場では、先行き米国経済が低迷するとの展望からドル安の動きを見せ、円は一時7ヵ月ぶりの最高値の1ドル=120.80円まで上げた後、前日比2.10円下げて121.40円で引けた。ニューヨーク証券取引所の相場も大幅に下落し、ダウ工業株平均は前日比177ポイント安の9,253ポイントとなった。
市場では、日本政府と日本銀行が120円台を守るため、積極的な市場介入に踏み切るだろうとの展望が支配的だ。
日本政府は、先月中旬「景気底点通過」を公式に宣言し、景気対策に乗り出したが、最近の米国証券市場の低迷などから、東京証券市場の日経平均株価は1万円台を再び割り込みかねない危機を迎えている。
李英伊 yes202@donga.com