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東亜・仁山文芸創作フェローに千雲寧氏

Posted July. 10, 2002 23:37,   

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東亜(ドンア)日報社が若手作家の創作活動を支援するために制定した東亜・仁山(インサン)文芸創作フェローシップの第3回フェローに、小説家の千雲寧(チョン・ウンヨン、30、写真)氏が選定された。

千氏には、1000万ウォンの創作支援金が授与され、フェローシップを申請する際に提出した創作構想文にもとづき中編小説1本を月刊誌「新東亜」に掲載するようになる。授賞式は、11日午後3時半、ソウル世宗路(セジョンロ)にある東亜メディアセンター20階で行われる。

今年の仁山文芸創作フェローシップには、計15人の若手作家らが志願申請書を出した。審査委員を担当した小説家のキム・ジュヨン、ソン・ウヘ氏とソウル大のクォン・ヨンミン人文大学長(文学評論家)が作品企画書を綿密に検討した後、合同評価会を経て、千氏が提出した『鼻水』(仮題)の構想案をフェロー大賞作品に選定した。

京畿道東豆川市(キョンギド・ドンドゥチョンシ)を背景にしたこの小説は、金を稼ぐために不法滞在している朝鮮族のスンヒとカンボジア人の踊り子リサ、この二人を見ながら心のなかの病気をいやしていく韓国人ミンジョンが主人公だ。互いに異なる歴史と環境を背景に、それぞれ異なった人々が交流していく過程、いつか韓民族らが経験した悲しさなどを描き出す。

千氏は「韓国に不法滞在している第3世界の労働者への関心から、この小説を構想するようになった。いろいろな民族が集ったところでの『恥かしさ』について考えてみたかった」とし「仁山フェローシップを通じて、それらの生き方を綿密に見極め資料を収集できるようになり、嬉しく思う」と話した。

審査委員らは「志願した作家らが登壇してから行った創作作業がどうだったかが、一つの重要な選定基準となった、新たに構想した作品がどれだけ真剣に人間の生き方という問題に接近しているのかに重点を置き審査を行った」と語った。審査委員らは、また「千氏の作品構想文には、人間について真剣に探索してみようとする作家の努力が盛り込まれていて、良い作品が誕生するものと期待される」と評価した。

千氏は、2000年東亜日報の新春文芸で短編小説『針』で登壇した。漢洋(ハンヤン)大新聞放送学科とソウル芸術大文芸創作科を卒業。

東亜・仁山文芸創作フェローシップは、故仁山吳昶釬(オ・チャンフン、1908〜1989)先生が若手文人らの創作意欲を高めるため、1977年、東亜クムナム財団に寄託した財源を土台に作られた文学創作への志願に向けた制度で、登壇5年前後の新進小説家を対象に創作支援金を支援する。

第1回フェローには、小説家の趙京蘭(チョ・キョンラン)、金雲河(キム・ウンハ、本名はキム・チャンシック)両氏が、第2回には金玉採(キム・オクチェ)氏が選ばれている。



lycho@donga.com