
慶尚北道慶州(キョンサンブクド・キョンジュ)所在の仏国寺(ブルグクサ)本堂のジャハ門前には、二階建ての石橋がある。国宝23号の青雲橋(チョンウンギョ)と白雲橋(べグンギョ)である。
通常、慣習的に青雲橋、白雲橋と呼んでいるが、いざ「上と下二つの石橋のうち、果たして青雲橋はどれか」と聞かれると、簡単には答えられない。一般に、下にある橋を青雲橋、上にある橋を白雲橋と理解している。仏国寺の案内にもそう書かれているし、学者が書いたガイドブックにもそのように紹介されている。果たしてそうだろうか。
そうではない。上が青雲橋で、下が白雲橋である。
仏国寺の歴史を記した18世紀末の「仏国寺古今創記」には、石橋とジャハ門の上下関係を、ジャハ門—青雲橋—白雲橋と記している。18世紀朝鮮時代の儒学者だった朴鐴(パク・ジョン)も、紀行文「東京遊録」の中で「上にある石橋が青雲橋、下が白雲橋」と書いている。
棟梁のシン・ヨンフン伝統家屋文化院長は「私たちは上に向かって上る順序を重視しているが、昔の人たちは表門を出てからの順番に従ってジャハ門、青雲橋、白雲橋と呼んだ。現代人は、門を中に入るための施設と考えがちだが、昔の人は門を外に出て行くための施設と考えていた」と解説している。
では、その隣アニャン門前の、国宝22号蓮華橋(ヨンファギョ)と七寶橋(チルボギョ)はどうだろうか。仏国寺の案内板などは、何れも下が蓮華橋、上が七寶橋と紹介している。この場合は正しい。「仏国寺古今創記」の中にアニャン門—七寶橋—蓮華橋の順で記されており、実際、下にある橋の階段には蓮の花が刻まれていることから、容易に蓮華橋であることが分かる。
李光杓 kplee@donga.com