「プロ野球のファンサービスはどこまで?」
サッカーの2002年韓国日本ワールドカップの影響で冷め切ったプロ野球の熱気を取り戻そうとする各球団の努力が涙ぐましい。最高の人気を博すスポーツという誇りはとっくに捨てている。観衆を再び野球場に呼び戻せるならば、どんなことも辞さないという構えだ。とうとう無料入場という「劇薬の処方」まで出てきた。
三星(サムスン)は来月1日と2日、大邱(デグ)球場で行われる現代(ヒョンデ)との2試合で入場料を取らないことを決めた。日々減り続けている観衆を確保するための「非常措置」なのだ。
三星は今年、ホームの観衆が前年比51%減になり、最下位に転落したロッテ(54%減)についで2番目に観衆減少の幅が大きかった球団。このため球団では、雰囲気を反転させようと無料入場を考え出した。
2試合の無料入場で、三星が甘受しなければならない赤字は3000万〜4000万ウォン台。球状の使用料と遠征チームである現代に配分しなければならないカネ(入場収益の28%)まで三星が代わりに支払うわけだ。
「無料チケット」のないプロ野球で無料入場の措置が取られるのは、21年ぶりのこと。
これについて、韓国野球委員会(KBO)は「プロ野球全体の秩序を壊す行為」だとし、三星の決定に、非難の声を高めている。しかし、三星球団の関係者は「こんな方法を講じたわれわれだって苦しい。ファンサービスの一環として受け止めて欲しい」と話している。
28日、現代−ハンファのゲームが行われた水原(スウォン)球場では、1494人の観衆全員にアイスクリームを贈るファンサービスも行われた。当時、現代の職員らは大汗をかきながら付近の量販店にあるアイスクリーム全部を買ってきて、観客席を回りアイスクリームを配った。
今季、プロ野球の観客数は、前年比11%減になっている。野球ファンを再び球場に呼び戻すには、次はどんなファンサービスを行わなければならないのだろうか。
金相洙 ssoo@donga.com