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欧州で韓国人女性旅行者目当ての犯罪が繁盛

欧州で韓国人女性旅行者目当ての犯罪が繁盛

Posted August. 01, 2002 22:48,   

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7月30日、フランス・パリーでエッフェル塔を見物した後、横断歩道を渡っていた韓国人の女子学生2人がバイクに乗った引っ手繰りにパスポートと旅行費用を丸ごと奪われた事件が起きた。2人のパスポートと旅行経費2000ユーロ(約230万ウォン)を一つのハンドバックに入れておいたのが問題だった。

被害を通報するために警察署に行ってみると、すでに7、8人の韓国人や日本人などアジア系観光客が同じような被害を通報するために立ち並んでいた。過去最高の旅行収支赤字を記録するほど韓国人の海外旅行が急増するにつれ、犯罪にさらされるヨーロッパ観光客も増加している。

在仏韓国大使館の推計によると、今年のフランス観光客は語学研修生を含めれば約20万人に上るという。このままだと、このうち1%に当たる約2000人が犯罪被害を被る恐れがあると大使館の関係者は語っている。

とりわけ、現金の多い韓国人観光客は、フランスの引っ手繰りが最も好む「顧客」とされている。ソウル発飛行機の着陸時間に合わせて「韓国人専門の引っ手繰り」が登場するという噂まで出回っている。最近のようなフランスのセールシーズンには、ブランド品のショッピングを終えて店から出てくるや否やショッピングバックごとに引っ手繰られた事件も数件、大使館に通報されている。

昨年9月11日のテロ事件以来、米国への入国が難しくなると、英国などヨーロッパに留学先を変える語学研修生が増え、それによる研修生の被害も増加している。英国とフランスへの語学研修生は、それぞれ1万5000人と2000人程度と推計される。

昨年と今年、フランスと英国の語学研修生が殺害されるなどの強力犯罪に加え、一般の強盗・窃盗被害の通報も増えている。先月末、英国の語学研修生Pさんは観光のためパリーを訪れたが、地下鉄でパスポートと旅行経費、クレジットカードが入ったカバンをスリに盗まれた。

パスポート盗難事件も後を絶たない。韓国のパスポートは、アジア系の難民が偽造パスポートを作るのに有用であるため、故買屋の間では約2000ドルで取り引きされている。フランスを訪れた韓国人のパスポート紛失件数は、99年には300件だったのが毎年増加し、今年は500件を超えると、大使館は見ている。

朱福龍(チュ・ボクリョン)領事は、「フランスで被害に遭った韓国人観光客は男性に比べて弱い女性の数が圧倒的に多い。フランス警察に通報しても盗難された物を取り返すことは事実上、不可能であるだけに、事前に徹底した備えが求められる」と語った。



朴濟均 phark@donga.com