検察は2日、野党ハンナラ党の李会昌(イ・フェチャン)大統領候補の長男、正淵(ジョンヨン)氏の兵役免除疑惑と関連し、民間人として兵役不正疑惑に関する検・軍合同捜査に関わっていた元下士官の金大業(キム・デオプ)氏(41)が李候補とハンナラ党の党幹部を名誉き損の疑いで告訴した事件を、ソウル地検特殊1部に担当させるなど本格的な捜査に乗り出した。
検察は1日、ハンナラ党が金氏などを名誉き損の疑いで最高検に告訴・告発した事件も、ソウル地検特捜1部に当たらせたと発表した。検察は4ヵ月後に迫った大統領選など、今後の政治日程などを考慮して、同事件を速やかに処理する方針だ。
また、検察は「双方の名誉き損を判断するには、金さんが提起した正淵氏の兵役免除疑惑と関連する事実関係の把握が必要だ」としており、捜査が兵役免除疑惑全般に渡って行われるとみられ波紋を広げそうだ。
兵役免除疑惑の主な争点は△兵役免除の妥当性と△李候補陣営と兵務庁幹部の間で対策会議が行われたかどうか△兵役記録の偽り・変造及び故意の破棄があったかどうかなどである。
検察は、同事件を刑事部に担当させることも検討したが、兵役不正と関わる捜査の性格を考慮して、兵役不正捜査の専門部署である特殊1部に決めたと発表した。検察関係者は「通常の告訴事件を処理することと同じく、法の原則に則って捜査を進める」と述べた。
検察は同日「公的資金不正特別捜査本部」に派遣されていた金敬洙(キム・ギョンス)検事を同事件の主任検事に任命し、金検事をソウル地検特捜1部部部長に発令した。
金検事は、司法試験第27回出身で、ソウル地検の金融事件担当部署である刑事9部副部長を経験し、昨年12月、新たに設置された公的資金不正特別捜査本部に派遣されていた。慶尚南道晋州市(キョンサンナムド・ジンジュシ)出身。
これに先立って、金大業氏は先月31日、「ハンナラ党が声明など通じて、自分がうそを流布し兵務不正捜査官を詐称した、などのデマを発表し、名誉が傷つけられたと」として李候補などをソウル地検に告訴した。
朴成遠 鄭用𨛗 swpark@donga.com yongari@donga.com