「黒人音楽と長靴踊りのカクテル」南アフリカのミュージックパフォーマンス

南アフリカ黒人たちの情熱を盛り込んだミュージックパフォーマンス「ガムブーツ」（Gumboots＝ゴム長靴）が国内に初めて披露される。公演は、ソウルＬＧアートセンターで１４日から１８日まで行われる。

この作品は、有色人種への差別が激しかった１９世紀、南アフリカの金鉱で働いていた黒人鉱夫たちの悲しい物語をモチーフにしている。鉱山を所有している白人たちの下で黒人鉱夫たちは、会話を交わすことすら禁止されたまま労働力をさく取された。劣悪な環境の中でも、鉱夫たちは、シャベルを叩き、足を踏み鳴らす単純な動作を通じて興趣を表現した。

このような身振りを舞台の上で芸術的に形象化した今回の公演は、黒人たちの過ぎし日の栄辱を暗示するかのように、南アフリカのネルソン・マンデラ前大統領に贈る賛歌から始まる。作業服を着た鉱夫１０人余りは、鉱山での苦しい労働の中でも、キーボードやドラムなどを演奏しながらアフリカの伝統曲を歌う。パフォーマンスがクライマックスに近づいたとき、出演陣は鉱山で履くゴム製の長靴を履いて、舞台の床に溜まった水をステップを踏みながら、黒人特有の情熱をリズムに乗って解し出す。黒人たちが作品のなかで見せてくれる、興に乗じていながらも悲しさがにじみ出る身振りは「恨みの昇華」という評価に値する。そういう面で韓国の国楽とも共通した点があり、国内観客たちからも大きな反響を呼びそうだ。

この作品は、１９９３年、ベルギーで初公演されたのを皮切りにオーストラリア、カナダなどで公演された。１９９９年の英国エデンバラー・フェスティバルにも参加し好評を受けている。英国のザ・タイムズ紙は、「音楽と踊りが調和したカクテルのようなショー」と激讃した。

ミュージカルコラムニストのウォン・ジョンウォン氏は、「黒人たちの情熱的な音楽とリズムは、肌の色を問わず、観客を熱狂させる魅力を持っている。既存の華麗なミュージカルとは違って、単純な小道具だけで充満した舞台を感じることができる」と述べた。平日は午後８時、公休日や週末は午後３時と７時から。２万〜５万ウォン。問い合わせは０２−２００５−０１１４、１５８８−７８９０。

黃泰勳 beetlez@donga.com