釜山市(プサンシ)、慶尚南道(キョンサンナムド)など洛東江(ナクドンガン)下流地域に出された洪水注意報と大雨注意報が、11日解除され、本格的な復旧作業が開始された。
しかし、集中豪雨で釜山市と慶尚南道で8人が死亡し、1人が行方不明になるなど、30人が死亡、2500人の被害者が発生し、110億ウォンの財産被害を記録した。
10日午前7時40分ごろ、 釜山市機張郡鼎冠面(キジャングン・チョンカンミョン)タルサン里の社会福祉施設「シロアムの家」(朴インクン代表)の後ろの山から山崩れが発生し、チョ・スマン(18)さんなど障害者4人が土砂に埋まって死亡し、高(コ)ギョンスさん(15)ら障害者7人が重軽傷を負った。
この日の事故は、集中豪雨で高さ20m、幅40mの土の山が崩壊し、数百トンの土砂がシロアム療養院の104号と105号を襲ったため発生した。この部屋では、一人では身動きが取れない障害者が寝ていたため、大きな事故につながった。
シロアム療養院は、社会福祉法人の兄弟(ヒョンジェ)福祉支援財団が運営する施設で、釜山市沙上区周礼洞(ササング・チュレドン)の既存施設が売却され、99年から事故現場で地下1階、地上4階、延面積2300余坪の規模で新しい施設を新築していた。
しかし、財団側は、竣工検査も受けていない状態で5月26日、46人の無縁故障害者を周礼洞の施設に移住させ、不法収容していたことが明らかになった。
また、10日午前10時半ごろ、 慶尚南道金海市酒村面(キムヘシ・チュチョンミョン)ネサム里のネサム農工団地近くの山からも山崩れが発生し、サムフン熱処理など団地内の工場9棟を襲い15人が生き埋めになった。14人は救助されたが、李チョンフンさん(28)は行方不明となった。
このほか金海市翰林面 (ハンリムミョン)チャンバン里でファポ川が氾濫して近くの村を襲い、800世帯1700余人の被害者が発生し、村の小学校などに避難している。また釜山市江西区(カンソク)ノク山洞の洛東江周辺などの農地3291ヘクタールが浸水した。
洛東江周辺の一部の浸水地域では、水が抜け始めた11日午前から農民たちが倒れた稲の株をたてるなど復旧作業にとりかかった。
釜山市と慶尚南道は、公務員と兵士、警察官ら5000余人を動員し、重機600台を使って復旧作業に乗り出し、11日午後には集中豪雨で途切れたり、流失したりしていた多くの道路が復旧した。
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