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[社説][人共旗ジレンマ]慎重に解決を

[社説][人共旗ジレンマ]慎重に解決を

Posted August. 11, 2002 22:46,   

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北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の釜山(プサン)アジア大会への参加で、韓国の地に北朝鮮の旗である「人民共和国旗」(人共旗)が掲揚され、北朝鮮国歌が演奏されることが避けられなくなった。分断後初めてことだけに、南北和解史の1ページを開く「歴史的事件」であることは明らかだ。しかし、その意味は非常に複合的である。

国際スポーツ行事に参加する国の国旗と国歌を同等に扱うのは、すでに確立された慣例である。競技場と選手宿舎に人共旗が掲げられ、北朝鮮の選手が優秀な成績を収めた場合、人共旗が掲揚され国歌が演奏される授賞式が行なわれるのは当然のことであり、論争の種になる理由はない。

しかし、北朝鮮は国家保安法上利敵団体であり、利敵団体に対する賞賛や鼓舞行為は重大な犯罪であるという点で、悩まずにはいられない。そのうえ大半の国民は、北朝鮮がわずか2カ月前に西海(ソヘ)で行なった重大な軍事挑発を忘れてはいない。ならば、北朝鮮選手団と応援団の応援をどこまで黙認すべきなのか。北朝鮮選手団の滞在費用を支援する方針だというが、人共旗を振る応援団にまで経費を支援するのか。応援団の規模はどの程度まで受け入れるのか。韓国の「北朝鮮サポーター」に人共旗の使用を許可するのか。

政府は、このすべての問いに対する明確な立場を整理して、17日から始まる実務接触に臨まなければならない。人共旗と北朝鮮国歌は北朝鮮の象徴である。政府がどのように北朝鮮の象徴に対応するか、全国民が見つめている。今後の南北関係にも影響を及ぼすだけに、慎重な対応が求められる。

政府は主催国として、北朝鮮に今大会の成功に向けた協調を堂々と求めるべきである。南北は、漢拏山(ハンラサン)と白頭山(ペクトゥサン)で同時に採火した火を、板門店の共同警備区域(JSA)で合火する計画まで進めている。南北が数々の国際スポーツ行事で、国旗と国歌の問題を巧みに解決した前例もある。入場式と応援の際、南北いずれもが韓半島旗(統一旗)を利用することも、考慮に値する解決方法である。