検察が、野党ハンナラ党の李会昌(イ・フェチャン)大統領候補の息子の兵役免除疑惑の捜査に着手できるよう、与党民主党議員に国会の対政府質問で問題を取り上げることを要請していたという疑惑が浮かび、「兵風政局」に波紋が予想される。
民主党の李海瓚(イ・ヘチャン)議員は21日、記者との会見で「検察の捜査チームが3月に、金吉夫(キム・ギルブ)元兵務庁長の不正を調べる過程で、李候補の息子の兵役免除に関連した供述を確保し、捜査の価値があると判断したと聞いた。認知捜査は難しいと判断したため、対政府質問などでまず問題を取り上げてほしいという要請を向こう(検察)から受けた」と明らかにした。
李議員はまた「向こうから(李候補の息子の兵役免除疑惑と関連して)3つの状況証拠を持ってきたが、確認の結果、そのうちの1つが事実とは異なったので、対政府質問では取り上げなかった」と述べた。
これに対してハンナラ党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)第1政調委員長は「李議員の発言こそ、捜査を担当している朴栄琯(パク・ヨングァン)特捜1部の部長検事が政界とゆ着している決定的な証拠だ」と述べ、朴部長の即時罷免を求めた。
ハンナラ党の「金大業(キム・デオプ)政治工作真相調査団」団長である李在五(イ・ジェオ)議員は「これまでハンナラ党が提起した民主党の政治工作の実体が明るみになりつつある。千容宅(チョン・ヨンテク)議員の報告書に表れたとおり、工作計画を推し進めるために民主党と検察が手を結んだという事実を李議員が打ち明けたも同然だ」と非難した。
李海瓚議員は同日、3つの状況証拠は△李候補の長男正淵(チョンヨン)氏の兵籍記録表がでたらめであり、△(97年の大統領選挙当時)兵役不正隠ぺいのための対策会議があったほか、△李候補の娘むこの催某弁護士が(拘束中の)金元庁長に面会した後に、金前庁長が口をつぐんだという内容だったと紹介した。しかし、確認の結果、金元庁長に面会した弁護士が名前が似た他の弁護士であったことが分り、対政府質問でこの事案を扱わなかったという。
李議員は、発言直後に釈明書を出して「3月の対政府質問を準備する過程で、李候補の息子の兵役不正に関する情報を入手して確認したが、一部は事実であったが一部は事実とは異なったため、信ぴょう性に欠けると判断して質問はしなかった」と説明した。
一方、朴部長検事は「私は李海瓚議員とは面識がなく、彼と電話で話したこともない。一体なぜそんなことを言うのか分らない」と述べ、事実関連を強く否定した。
金正勳 李明鍵 jnghn@donga.com gun43@donga.com