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使い済み携帯電話  年1300万台も投棄

使い済み携帯電話  年1300万台も投棄

Posted August. 30, 2002 22:14,   

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国内で年間約1300万台の携帯電話が投棄されていることが明らかになり、資源の無駄遣いや環境汚染への懸念が高まっている。

これを受け、国連環境計画(UNEP)のバーゼル条約(有害廃棄物の国家間移動と処理に関する国際条約)事務局が韓国の携帯電話機メーカーに使い済み携帯電話の回収処理を積極的に行うよう呼びかけたが、韓国メーカーがこれに応じないと、韓国政府に協力を要請する公文書を出す状況にまで発展した。

携帯電話には金など貴金属だけでなく、主要部品である印刷回路基板(PCBs)には鉛、水銀、砒素、ベリリウムなどの有害物質が、バッテリー(リチウムイオン電池)にもエチレンカーボナイトなど有機溶剤が含まれており、携帯電話をむやみに捨てると、土壌や水質の汚染を深刻化させる恐れがある。

▲実態〓携帯使用者の増加により、捨てられる電話も年々増えている。産業資源部(産資部)によると、韓国国内で廃棄される携帯電話数は1997年212万台、1999年664万台に続き、2001年には1290万台と急激に増えた。廃棄される電話が増えているのは、移動体通信会社の過当競争や各種補助金の支給などにより、買い替えの周期が世界のどこの国よりも短いことと、紛失することも多いからだ。市民団体の推定によると、使い済み電話の発生による部品の輸入やローヤルティーなど外貨損失額だけで年間で25億8000万ドルにのぼるとみている。緑消費者連帯が7月にソウル市民504人を対象に行った携帯電話使用実態調査によると、1世帯の携帯使用者数は平均3人で、使っていない携帯電話数は1.2台だった。携帯電話はこのように使ってもいないのに家に保管していることが多く、リサイクルできる資源が眠っており、ゴミとして出される場合、多くは焼却か埋め立てで処理されている。

▲バーゼル条約の要請を無視〓UNEPのクラウス・テッパー事務総長、桑原、山本バーゼル条約事務局長、第5回バーゼル条約当事国総会のピリッペ・ロフ(スイス国務長官)議長などは6月と7月の二度にわたって連名で世界トップ10位以内の携帯メーカーに書簡を出し、携帯電話には有害物質以外にもリサイクルできる貴金属が含まれているため、メーカーが電話の回収やリサイクルプログラムをまとめるように求めてきた。

同プログラムに参加する場合、使い済み電話の回収に対する責任を生産者が負うことになり、それに伴う負担が発生する。

これに対して、ノキア、エリクソン、モトローラ、三菱、パナソニック、NEC、ジーメンス、アルカテルなど外国携帯メーカーからは前向きな返事が届いたが、世界トップ3の三星(サムスン)電子は二度の要請にもかかわらず、反応していないという。

これらの国際機関は三星電子から返事がないと、8月中旬にジュネーブ駐在韓国大使館を経由して三星電子がバーゼル条約上の電話機の回収やリサイクルプログラムに参加するよう協力を要請する手紙を環境部宛てに出してきた。

これを受け、環境部は三星電子、LG電子や韓国電子産業環境協会に対して、企業の自発的な電話機の回収とリサイクルへの参加を盛り込んだ生産者責任リサイクル制度作りを進めている。

▲業界からの反発〓産資部と関連メーカーは、競争力低下を理由に環境部が取り組んでいる生産者責任リサイクル制度の導入時期を3年以上延ばすように求めている。

三星電子は「携帯電話は輸出戦略商品で国の支援が欠かせない。使い済み電話機はテレビや冷蔵庫のような家電に比べて廃棄物の体積が小さいため、環境にそれほど大きな負担にはならない」と説明する。



shchung@donga.com