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[オピニオン]ブルームバーグNY市長

Posted September. 02, 2002 22:15,   

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高級公職者の清貧度を測るのは「猫の首に鈴をつける」ことと同じくらい難しいことだ。いかに透明な財産管理をしているのかを知るための方法は、財産登録から聴聞会に至るまで、国によってさまざまである。米国では公職に当選すると、直ちに財産を白紙委任させる場合もある。公職を財産増殖の機会にするな、という意味である。国の内外で、名だたる富豪たちが高位公職者になる機会が次第に増えている。これらの財産をいかに透明に検証するかということも、国のレベルを測る一つの尺度と言えるのかも知れない。

◆富豪たちが高級公職者を務める国の代表的な事例として、米国とイタリアを挙げることができる。ニューヨークのブルームバーグ市長とベルルスコーニ首相の2人がその主人公。メディアグループのブルームバーグ社の設立者として昨年、ニューヨーク市長に選ばれた際、フォーチュン誌は「世界の民主主義国の行政家としてはナンバー2の富豪」と紹介した。ナンバー1は、110億ドルの財産家であるイタリアのベルルスコーニ首相。2人の共通点は、自力で一家を成し、メディアグループのトップになったということだ。ただしベルルスコーニ首相が昨年の当選以降、収賄と脱税、不法政治資金運用など数々の犯罪について疑いがもたれている反面、ブルームバーグ市長は、今なおクリーンなイメージを維持している。

◆44億ドルにおよぶ株式を所有するブルームバーグ氏は、市長に当選すれば一銭の給料も受け取らないと公約していた。そして選挙に860億ウォンをつぎ込んだといわれる。ニューヨークの市民も金持ちが好きだったのだろうか。ニューヨーク市長は「世界一素敵な職業」と語っていた彼の願いがかなった。しかし、ニューヨーク市民による検証手続きは、さほど甘くはない。先週、ニューヨーク市倫理委員会は「ブルームバーグ市長が現在所有する株式を全て処分する一方、保有中のニューヨーク市とニューヨーク州の債券は売却してはならない」ということを決定した。理由は、市長がニューヨーク市の事業を通じて、自ら投資している特定の企業に有利なことができないよう、防ぐためだと言うのだ。

◆わが国にも、企業家出身者が高級公職者に挑むケースが少なくない。大統領選で勝負に出た鄭周永(チョン・ジュヨン、前現代グループ名誉会長)氏、ソウル市長に当選した李明博(イ・ミョンバク)氏、そして先日首相の批准に失敗した張大愌(チャン・デファン)氏が挙げられる。大統領選に挑戦する意向をのぞかせている鄭夢準(チョン・モンジュン)議員もいる。国内では、公職者の財産について、財産登録と聴聞会を通じて検証する外に方法がない。それも、家族の中の一部の財産については申告しなくても済むなど問題点が多い。将来、公職を利用して「財産増殖」への試みを封じ込むことは、ほとんど不可能に近い。高官職に就いて元を取ろうとする人たちには、ニューヨーク市倫理委員会のように、株式など財産処分決定をくだす方法が効果的ではないだろうか。

朴永均(パク・ヨンギュン)論説委員 parkyk@donga.com