Go to contents

「早く救援を!」被災地住民各地で怒りの行動

「早く救援を!」被災地住民各地で怒りの行動

Posted September. 04, 2002 21:47,   

한국어

2日午後5時ごろ、慶尚北道尚州市(キョンサンブクド・サンジュシ)の牟東面(モドンミョン)事務所。水害復旧を要求し断わられた農民徐(ソ、34)某氏など5人が、怒りの末にガソリン40リットルを持ってきて、面事務所の前庭にばらまき火を付けた。

徐氏は「村の前の道路が壊れブドウを出荷できなくなった。1年の農作業を駄目にしておいて、何の対策も出せずにいる政府は、何のための政府か」と激怒していた。

南海岸の赤潮現象、集中豪雨、台風など相次いだ自然災害で、民心が爆発寸前だ。被災民らは政府の手遅れな対処に抗議し、あちこちで対立しており、水害現場を訪ねた政治家は被災民らから「政治の方からしっかりするように」との非難を受けるなど、思わぬ状況に遭うことが多い。

▲怒った民心〓慶尚北道英陽郡首比面(ヨンヤングン・スビミョン)の住民30人は2日、水害現場を訪れた郡庁幹部らの胸ぐらをつかんだまま郡庁へ行き「村が廃虚になったのに何をしているのか」と荒々しく抗議した。

また1日午前9時ごろ、全羅北道南原市(チョンラブクド・ナムウォンシ)の雲峰面(ウンボンミョン)事務所では、住民のキム・サンオック氏(56)が、水害復旧をしてくれないとして、準備してきた汚物を邑事務所の床にばらまき、抗議する騒ぎがあった。

全羅南道莞島郡藥山面(ワンドグン・ヤクサンミョン)では、赤潮で養殖していた魚17万匹が死んだパク某氏(49)が、先月30日、郡職員が赤潮被害の調査をないがしろにしていると抗議し、莞島郡議会のパク某議長(55)を凶器で脅し負傷を負わせた。

怒った民心は、とくに赤潮、集中豪雨、台風被害が重なった嶺南(ヨンナム・慶尚道)地域で最悪の状態となっている。

大邱中区(テグ・チュング)に住む40代の男性は「現政権が進めてきた政策のうち成功したのは一体何か。あえて民心の現住所を表現するならば、無関心と冷笑だろう」と話した。

▲形式的な慰問〓政治家と高官らの儀礼的な水害地域への慰問が、むしろ民心の離反をそそっている。

田允迵(チョン・ユンチョル)副首相兼財政経済部(財経部)長官は3日、水害の実態を把握するためヘリコプターに乗って慶尚北道金泉市(キムチョン)庁を訪問した。この席で、田副首相は、朴八用(パク・パルヨン)金泉市長が孤立地域に生活必需品を供給するためにヘリコプターを貸してほしいと要求すると「ヘリコプターは軍部隊と協議しなければならない。忙しいため、戻らなければならない」と答え、朴市長は「忙しい方が、なぜ来たのか」という皮肉を言っていた。

忠清北道永同郡(チュンチョンブクド・ヨンドングン)には4日、韓明淑(ハン・ミョンスック)女性部長官をはじめ、盧武鉉(ノ・ムヒョン)民主党大統領候補、農業基盤公社の文東信(ムン・ドンシン)社長などが訪問した。これに先だって、2日には、保健福祉部(福祉部)の金成豪(キム・ソンホ)長官、野党ハンナラ党の台風被害真相調査団(団長姜昌煕)所属の国会議員4人と忠清地域地方区の党委員長10人、柳周烈(ユ・ジュヨル)忠北道議会議長と道議員など21人が訪問しており、1日には農林部の金東泰(キム・ドンテ)長官が訪問した。

このため、永同郡は水害復旧よりは、視察に来た高官への接待にさらに気を使わなければならなかった。高麗(コリョ)大社会学科の趙大鎏(チョ・デヨブ)教授は「政府が敏しょうにに対応できず、市民の虚脱感が憤怒に変わってきている。市民の憤怒が集団行動に発展するのを防ぐには、政府が必要とされる部分を即刻支援すべきだ」と話している。



李勳  dreamland@donga.com boriam@donga.com str