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「妹の結婚」に組織暴力団員の兄たちがうでを捲った 映画「家門の栄光」

「妹の結婚」に組織暴力団員の兄たちがうでを捲った 映画「家門の栄光」

Posted September. 05, 2002 22:06,   

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昨年以来の「組織暴力団」を題材にした映画ブームが1年経ってもなかなか衰えを見せない。映画「家門の栄光」は、暴力と暴言を原料にコメディーで味付けしたいわゆる「組織暴力団」映画調理法の枠をはみ出ない、もう一つの「組織暴力団」映画だ。メロドラマでたっぷりと漬け込んだところが、以前の「組織暴力団」映画と違う点だ。

ソウル大学法学部を卒業し、ベンチャー企業を経営しているデソ(鄭俊浩=チョン・ジュンホ)は、酒に酔っ払ったまま知らぬ女性と一晩を過ごす。あいにくも、その女性、チンギョン(金ジョンウン)は全羅南道麗水(チョルラナムド・ヨス)を牛耳る組織暴力団員の家の一人娘だった。チンギョンの兄たちは、デソを懲らしめようとするが、彼の学閥を確認したあと気を変える。ただ一人の妹に良き配偶者を選んであげ、エリートの婿を迎え入れることで、文字通り「家門」の「栄光」を高めるため、兄たちは二人を結婚させる作戦に乗り出す。

「家門の栄光」は、秋夕(チュソク・旧盆)の観客動員を狙って開封される韓国映画のなかでは、興行成績でも成功が見込まれている。下方平準化したこれまでの「組織暴力団」映画に比べてグレードアップした部分が認められる、というのが大方の評価だ。

「組織暴力団」を題材にしたコメディー特有の誇張した演技と台詞が下敷きになってはいるものの、この映画で本当に笑いを引き出す部分は誇張した演技よりは、主演俳優の金ジョンウンと鄭俊浩のコミックな演技だ。金ジョンウンは、瞬発力ある表情演技で、苦労なく育った一人娘と組織暴力団員の家庭の末っ子のイメージを随意行き来しながら、コメディーの重心を保っている。

半面、組織暴力団員家族たちの性格を織り込んだエピソードは、「笑わせなければ」という気負いで息んではいるが、しかしながら全く笑わせず白けている。チンギョンの一番上の兄のインテ(柳東根=ユ・ドングン)と彼の息子との会話、インテの妻と息子の学校の担任先生がもめる場面んどは、削除しても筋書きに影響がないほど蛇足だ。

鄭俊浩と金ジョンウンの結婚式場の外で繰り広げられる乱闘劇を通じて、組織暴力団員の兄たちが妹の幸せのために犠牲なるという設定の後半は、見苦しいほどのこじつけが感じられる。

どうせ軽く笑い飛ばすための映画を企画したはずだろうに、何か感動がなければ、笑って終わるだけではダメだと思ったのだろうか。デソとチンギョンのロマンスが実を結ぶ軽快なラストでよかったはずなのに、感動に対する強迫で強引にぜい肉をつけた印象だ。

「反転」も流行なのか、映画の最後でこれらの出来事がどう始まったのかを見せているが、これもまた驚きを与えたというよりははりあいがない。現代(ヒョンデ)カードからマーケッティング費用として制作費の20%にあたる7億ウォンの支援を受けた。映画のなかで終始現代カードが画面に映っている。監督、チョン・フンスン。15歳以上観覧可。13日開封。



金熹暻 susanna@donga.com