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スウェーデン総選挙で社民党が勝利 欧州右派の連勝行進に赤信号

スウェーデン総選挙で社民党が勝利 欧州右派の連勝行進に赤信号

Posted September. 16, 2002 22:54,   

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15日、投票が行われたスウェーデンの総選挙で社民党が勝利した。これによって2000年以来オーストリア、スペイン、イタリア、ノルウェー、デンマーク、ポルトガル、フランス、オランダの欧州8カ国で続いてきた右派の連勝行進に「赤信号」がともった。赤い色は、左派の象徴だ。1998年までは欧州連合(EU)15カ国メンバー国のうち、12カ国が左派政権だったが、2000年以降、右派の8連勝で欧州の政治地図は右派に塗り替えられ始めていた。

今回の総選挙で144の議席を占めた社会民主労働党(社民党)のヨーラン・ペーション首相、ペーションも、2000年以降欧州での左派の初勝利だということに大きな意味を付与している。彼は左派の象徴である赤いバラを振りながら「われわれがヨーロッパのトレンド(流れ)を変えた」と興奮している。

ペ−ション首相は、前政権とは違って左翼の緑の党と左派連合を組まず、少数党政権にすると宣言している。彼は左翼(得票率8.3%)と緑の党(4.5%)には政策別に協力を求める考えだと述べている。左翼の緑の党も15日社民党に協力を約束した。当初楽勝を予想していた社民党は、右派の自由党の支持率が急上昇し、激しい接戦となった。「移民者にスウェーデンの市民権を与える際にスウェーデン語の試験を受けなければならない」という自由党の主張が国民に信任され、自由党の支持率が数ヶ月で3倍も上昇したわけだ。

この勢いに乗って、右派の支持率も跳ね上がり、選挙の前日には左派と右派の支持率が50対50となった。移民問題を争点化して成功した右派の躍進がスウェーデンで顕著になったことを端的に示すことだ。

再任に成功したペーション首相は、96年からスウェーデンの政権を担ってきた。昨年は、 順番制となっている EU諸国の議長を務め、EUの代表団を率いて朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪問するなど、積極的な活動で国民的な人気を博した。EU寄りの政策を施してきた彼は、来年に欧州単一通貨ユーロ導入の是非を国民投票に問うと公言したが、選挙の遊説では「ゆりかごから墓場まで」と象徴される北欧州型の高福祉政策には手をつけないという内容の左派的な公約を掲げた。

スウェーデンの左派の勝利が、欧州の政治にどのような影響を及ぼすかは、来週行われるドイツの総選挙の結果にかかっている。ペーション首相が「来週、ドイツの同士(Comrades)たちがわれわれに従ってほしい」と述べているのは、これを念頭に置いた言葉だ。



朴濟均 phark@donga.com