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北朝鮮への工作員団体「正当な補償」を要求

北朝鮮への工作員団体「正当な補償」を要求

Posted October. 02, 2002 22:32,   

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先月29日に街頭デモを繰り広げた朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に送り込まれていた元工作員たちによって組織された「HID北朝鮮派遣工作特殊任務雪岳同志会」は、2日、記者会見を行い△元北朝鮮派遣工作員の実態を把握するための真相調査委員会を設置し△元北朝鮮派遣工作員を国家有功者に準じて待遇し△拘束されたメンバーの釈放などを行なうことなどを強く求めた。

「軍番なき軍人」「影の戦史」で知られていた元工作員たちに対する政府の補償方針が決まったことで存在は認められたが、彼らの要求に対する政府の対応次第では火種は再燃する可能性が残っている。

▲北朝鮮派遣工作員の実態〓北朝鮮派遣工作員は、要人暗殺と情報収集などの任務を帯びて北朝鮮に派遣されていた武装スパイ要員のことを言う。これまでに工作員の中で行方不明が確認されたのは7726人で、未確認行方不明者と生存者を合わせれば、その数は1万人余りに達するものと推定される。

生存している元工作員たちで組織された団体は7つあり、会員は計2000人余りとみられている。しかし、2つ以上の団体に複数加入した会員や、訓練途中で脱落した人も一部含まれているため、正確な人数は把握が難しい状況だ。

▲なぜ街頭に出たか〓「雪岳同志会」は、80年代から最近までに北朝鮮への派遣訓練を受けた20代後半から40代初めまでの「若い要員」たちを中心に組織されている。この団体の20〜40代の要員たちは、政府の勧誘を受けて数年間「地獄の訓練」だけを受けて、北朝鮮には派遣されないまま社会に復帰した。彼らは政府が北朝鮮派遣工作員の報償金を北朝鮮に派遣された回数と服務期間などを基準に支給したことに反発し街頭に出た。政府は、元工作員たちに2000〜6000万ウォンの報償金を与える方針だが、雪岳同志会の20〜40代の会員たちの場合、北朝鮮に派遣されなかったとして報償金が少なく支給され、怒りを爆発させた。

▲「人生を返してくれ」=北朝鮮派遣工作員は3〜5年の長期契約方式で採用される。政府は、彼らを採用する当時、工作員で活動した後は軍人や警察官に特別採用すると約束した。しかし、特別採用されたのはごく少数に終わり、大半は契約期間が終わったあと失業者に転落した。

訓練期間中にも、か酷な訓練を受けながらも正当に待遇されなかったことが、彼らの不満を一段とつのらせた。

83年から4年間、工作員訓練を受けたチョン某氏(43)は、「訓練過程で人間性が破壊され、いまだに社会に適応できずにいる。自分を利用だけして社会に投げ捨てた政府は自分たちの人生を補償すべきだ」と話した。

雪岳同志会の具弘会(ク・ホンフェ、36)対外協力局長は、「われわれが求めているのは名誉回復であってカネでない。政府がわれわれの要求を受け入れてくれなければ、国から習ったあらゆる手段を使って戦う」と述べた。



buddy@donga.com