中国の代表的な民主化運動家の魏京生(52)氏が、先月30日に金大中(キム・デジュン)大統領宛てに手紙を送り、韓国に滞在中の中国人反体制運動家の徐波(40)氏に対する韓国政府の対応に抗議した。魏氏は70年代末、第1世代反政府運動を率い、18年間の服役を終えて97年に釈放された。その後米国に亡命し、ノーベル平和賞候補にも数回名前があがった中国反体制運動の指導者だ。
魏氏は手紙の中で、「民主化運動の結果によって誕生した現韓国政府が、民主化運動をする徐氏の韓国内の活動を制約し、追放をうんぬんした事実は衝撃的だ。徐氏に対する弾圧を直ちにやめろ」と求めた。英文のこの手紙の内容は、8日、外国人難民を助ける会(代表、崔晃圭)が主催した記者会見で公開された。
徐氏は、99年韓国に入国、昨年9月に国連難民高等弁務官室(UNHCR)から「委任難民(mandate refugee、滞在国の難民認定いかんにかかわりなく、UNHCRが国連の保護を受ける資格があると判定した難民)」に認定された。しかし、難民を助ける会によると、徐氏は法務部から難民の地位を与えられず、さらに先月初めに「政治活動を続ける場合、追放することもありうる」という警告を受けた。
これに対して法務部関係者は「法務部は、徐氏が入国した時、独自に調査を行ない、彼が難民地位を受ける資格がないという判定をくだした。今回の手紙でも、その事実は変わらない」と述べた。
徐氏は「天安門事件」に対する中国政府の弾圧を批判した「レッド・ファシスト」という本を書き、99年に入国して今年4月から魏氏が代表の「中国民主化海外連席会議(OCDC)」の韓国支部長を務めている。
金晟圭 kimsk@donga.com