「1強、2中、その他」。自動車業界では、GM大宇(デウ)オート&テクノロジー(GM大宇自動車)のスタートにともなって、今後「韓国内の完成車業界は、現代(ヒョンデ)が独走するなか、起亜(キア)とGM大宇が2位を目指して激しい争奪戦を繰り広げるだろう」というのが、大方の見方だ。
GM大宇自動車のスタートは、以前の自動車メーカーの構図を少しずつ揺さぶるものとみられる。GM大宇自がフルラインアップを設ける2005年までは時間的な余裕があるものの、それ以降は激しい競争で脱落するメーカーも出てくるかも知れないという分析だ。
▲GM大宇自の戦略〓年末までの2カ月間に、準中型の新車J−200(プロジェクト名)、マグナス2500cc、マティス2003年型の3モデルを相次いで発表する。大宇自は97年にレガンジャ、ヌビラ、ラノスの3種類の乗用車を発表して以降、新車を発表できずにいたが、今年に入って新型マグナスとカルロスを発表し、再び内需市場の競争に飛び込んだ。J−200は、GMとともに昨年から開発してきた期待されるモデルで、月1万3000台の生産を目指す。現代自動車の「アバンテXD」、ルノ—三星(サムスン)の「SM3」との激しい競合が予想される。
大宇自動車は、当分、内需市場に全力をあげ、現在10%台(乗用車部門)のシェアを20%台に押し上げたいとの目標を決めた。また、輸出にも力を注ぎ、2005年には黒字に転じたい戦略だ。東部(トンブ)証券のアナリストのチョ・スホン氏は「小型車に強い大宇自動車がGMのブランドイメージとマーケティングを活用すれば、内需市場に及ぼす波及効果は大きいだろう」との見方を示した。
▲現代・起亜自、牙城を固守できるだろうか〓現代・起亜自動車など国内完成車メーカーは、表向きには平然とした態度を示している。中大型の乗用車、SUV、ミニバンなど収益性の高い車種では、大宇の陣容がき弱だからだ。だが現代・起亜自としては、SMシリーズを前面に出したルノー三星の躍進に頭を悩ませているところで、大宇自まで加勢する場合、緊張せざるを得ない。
三星証券のアナリスト、キム・ハクジュ氏は「GM大宇自が、当面は多様な車種を生産するための生産ラインアップの構築に注力しなければならないために、内需市場のシェアには大きな変動がないはずだ。しかし2005年以降は、内需市場に大きな変革をもたらすだろう」とする見通しを示した。
李康雲 kwoon90@donga.com