高校卒業生数が減少し、各大学の新入生募集が難航しているなか、釜山(プサン)の大学財団が異例に専門大(短大)を自主的に廃校し、4年制大学校に統廃合することを決め、大学の構造再編の信号弾になるものとみられる。
しかし各大学は、類似な学科または大学間の統廃合が必要だとの点に同意しながらも、内部の反発などに押されて構造再編が遅々と進まずにいるのが実情だ。
▲「将来性がない」廃校を決定〓学校法人「聖心(ソンシム)学院は17日、釜山海雲台区搬送洞(プサン・ヘウンデグ・バンソンドン)にある聖心外国語大(2年制専門大)を廃校する代わりに、同じ財団の慶尚南道梁山市熊上邑(キョンサンナムド・ヤンサンシ・ウンサンウッブ)にあるヨンサン大(4年制)に統合させることを決めたと発表した。
聖心外国語大は、2003学年度から新入生を入れず、既存の新入生定員2700人のうち500人だけを、ヨンサン大の新入生定員に含ませて、ヨンサン大で選抜する。
現在の聖心外国語大の1年生はそのまま専門大過程で卒業するようになり、115人の教授全員はヨンサン大に編入されるものとみられる。
▲新入生の確保に苦労〓2002学年度の大学受験では、4年制大学の新入生定員38万3533人のうち2万7182人(7%)を埋められなかった。前年度も定員より1万2897人が足りなかったが、今年はそれ以上に大きな規模になり、歴代最高値となった。
16の市・道のうち、定員を満たせない比率が最も高いところは、全羅南道(チョンラナムド)で、募集定員1万4077人のうち、21.7%に上る3050人が足りなかった。この地域は、高校卒業生数が大学定員を下回る代表的なケースだ。
とりわけ、地方大は毎年、学期初めになると、学生らの20〜30%くらいが休学して、深刻な財政難に陥っており、定員の50%も満たせずにいる大学が多い実情だ。
▲大学の構造再編が不振〓97年の通貨危機当時、大学の間に、構造再編を行おうとする動きがあったが、教職員らの反発と学校間、学科間の利害関係などで、実際に統廃合が行われたケースはまれだ。
教育人的資源部は「大学の構造再編は切実であるが、人員削減などの問題が簡単でなく、実際の実績は少ない」とし「今後は、教育の特性化で競争力を備えられなければ、生存自体が不可能になる」との認識を示した。
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