Go to contents

王宮でのTVドラマ夜間撮影禁止 火使い危険

王宮でのTVドラマ夜間撮影禁止 火使い危険

Posted October. 23, 2002 22:48,   

한국어

「数年前、風が強く吹きつけた夜、KBS時代劇『王と妃』の制作チームは、国宝225号の昌鄹宮(チャンドッグン)の仁政殿(インジョンジョン)の柱にLPGガスボンベ4つをぶらさげて、夜間たいまつ撮影を行ったこともある。風にのって火花でも散らすと、大火災につながる可能性もある」(カン・イムサン、「古宮を守る会」代表)。

テレビの時代劇では、夜間撮影のシーンが多い。ドラマチックな反転を図る謀反などは夜に行われることもあるが、エキストラを最小限の人数で規模を大きく見せる効果のために、夜間撮影のシーンが少なくない。

ところで、最近、文化財庁が宮殿でのテレビ夜間撮影を全面禁止し、放送界に影響を及ぼしている。 それは9月25日に開かれた国政監査で、与党民主党の李協(イ・ヒョプ)議員は「宮殿での夜間撮影許可は法律にない権限を行使した文化財庁の違法行為だ」と指摘したためだ。

文化財庁が景福宮(キョンボッグン)、昌鄹宮、昌慶宮(チャンギョングン)、鄹壽宮(トッスグン)など宮殿での夜間撮影を認めたのは、2001年70件、2002年8月末現在38件など合わせて108件に達している。 夜間撮影は全体の宮殿撮影許可261件のうち、41.4%を占めている。

宮殿での時代劇撮影は、数回にわたって、文化財を壊すと指摘された。宮殿の中が俳優の着替え室に変わり、重い放送装備と照明道具などは古い木造建築に知命的であるためだ。禁煙区域である史跡地の宮殿で、タバコの吸殻をポイ捨てする行為も極めて危険だ。さらに、 景福宮内の王妃の住まいである「交泰殿(ギョテジョン)」額の上に昌鄹宮「大造殿(テジョジョン)」の額をかけて、撮影するところを市民団体によって目撃されたこともある。

文化財庁の夜間撮影不可によって最も困っているのは、11月6日初放送予定の『禧嬪張氏(チャンヒビン)』、KBS1『帝国の朝』は宮殿でのシーンがないうえに、SBS 『大望』は独自のセットで撮影を行っている。

KBSドラマ局の安(アン)ヨンドン主幹は「照明を調節し、昼間に夜のシーンを撮影する案を考えている」とし、「長期的には 全羅北道(チョンラブックド)の扶安格浦(ブアン・キョクポ)近くに宮殿のセットを作る計画だが、完成するには約10年かかる」と話している。

「宮殿を守る会」のカン・イムサン代表は「宮殿は当代の活用より、子孫にそのまま譲り渡すべき文化遺産だ。多くの収益を出す放送各社が「宮殿のセット」を作って撮影しないのは横暴だ」と話している。



田承勳 raphy@donga.com