第16代大統領選挙を50日後に控え、各大統領選候補陣営は、選挙戦を有利に進めるために総力をあげている。さらに最近になって3カ月近く固定していた支持率が変化の兆しを見せているうえ、浮動票が増加の様相を呈していることから、各候補陣営は有利な形勢を築くことに没頭している。
▲野党ハンナラ党の李会昌候補〓「大勢論」拡大で「1強2中」構図を固めるという腹案だ。このため、未来連合の朴槿惠(パク・グンヘ)議員、朴泰俊(パク・テジュン)元首相、民国党の金潤煥(キム・ユンファン)代表らの引き入れ作業を続ける計画だ。与党民主党の盧武鉉(ノ・ムヒョン)候補と「国民統合21」の鄭夢準(チョン・モンジュン)議員に対しては、徹底的に「以夷制夷」戦略で票の分散效果を極大化するという戦略。土壇場に嶺南(ヨンナム)圏の固定票に忠清(チュンチョン)圏の票まで吸収することで、得票率を上げることができると判断している。
▲民主党の盧武鉉候補〓まず「鄭風」に奪われた首都圏と湖南(ホナム)地域の支持層を取り戻して結集することに力点を置いている
民主党の伝統的支持層だけでも結集させて、来月初めか中旬にも2位の座を奪還し、李会昌候補との「両強構図」となる橋頭堡を作って逆転を図るという考えだ。鄭夢準議員の中途落馬もあり得ると期待している。党内的には、これまで盧候補と距離を置いていた党内中道派と金槿泰(キム・グンテ)議員ら改革派の支持を導き出す戦略だ。
▲国民統合21の鄭夢準議員〓来月5日に結党時の現役議員と各界の新鮮な人物を大挙迎え入れ、政策ビジョンを明らかに提示して支持層を結集させた後、「反李会昌(イ・フェチャン)」有権者を引き入れることで事実上候補単一化を果たす方法を掲げている。そして嶺南圏に突入して「鄭夢準風」で大勢を得るという考えだ。金民錫(キム・ミンソク)戦略委員長は「現代(ヒョンデ)電子株価操作事件で、支持率が一時落ちても、鄭議員のきれいなイメージで正面突破すれば、反転の機会になり得る」と語った。